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馬の皮膚病、けいくんとは?原因やお手入れ方法について詳しく解説

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2023/6/23

馬と仔馬のイメージ

馬の皮膚を良く観察することは少ないかもしれません。

でも馬の皮膚はデリケート。
人間同様に、皮膚トラブルがあったり、皮膚病になってしまったり、傷をつくることもあります。

その原因は環境の変化・馬具や馬着がずれ・不十分なお手入れ・虫刺されなどさまざまです。

最初は小さな傷でも、治療を怠るとひどくなったり歩行に異常を引き起こすこともあります。

今回は馬の皮膚病の中の一つ、「けいくん」についてお話していきます。

この記事で分かること

・繋皸(けいくん)とは?
・けいくんを起こす原因
・馬のけいくん以外の皮膚トラブルについて

繋皸(けいくん)とは?

主に馬の足元やお尻にブツブツとした塊を見つけたことはありませんか。
以前はこんな模様なかったのに、なんだろう?と気になったことがある方もいるかと思います。

実はそれが「繋皸(けいくん)」です。

けいくんは馬の皮膚病の一種で、主に足元やお尻にできます。

けいくんができる理由、出来てしまった時の対処、そしてなぜその部分にけいくんができるのか。
その理由と予防について説明します。

けいくんを起こす原因

バケツに入った水のイメージ

けいくんを引き起こす原因はさまざまです。

足元に出来る場合は血行障害の場合もありますが、主な理由として皮膚に泥などの汚れや汗が残ったままになってしまったことによるものであったり、洗った後にしっかり乾燥させなかったことによる肌荒れが原因であったりします。

これらの原因によって皮膚が柔らかく赤くなったり、ブツブツとした塊や水胞ができたりします。

このようにけいくんは、汚れやお手入れが行き届かないことが原因になるため、汚れやすい場所・お手入れが行き届きにくい場所で発症します。

けいくんの予防について

けいくんの原因が汚れやお手入れが行き届かないことにあることをお話しました。

つまり、汗や泥で汚れた時には、騎乗後にきれいにすることが予防に繋がります。

また、せっかく水で汗や泥を洗い流しても、そのままにしておくと皮膚トラブルの原因となり危険です。
しっかり拭いて乾かしてあげましょう。

そして予防で気を付けるのは騎乗後だけではありません。
厩舎もよく乾燥させて、清潔にしておくことも重要です。

そうすることでも予防に繋がります。

関連記事:保存版!愛馬も喜ぶ、馬の丸洗いの方法をご紹介

夏場や梅雨時は要注意?けいくんができやすい時期

もし、けいくんができやすい時期が分かっていれば、いつも以上に気にかけてあげることができますよね。

寒冷や乾燥でけいくんになることもあるので「冬」も注意が必要ですが、「夏場や梅雨の時期も要注意」です。

理由は、夏は汗を大量にかく時期だからです。

前の項目で解説したとおり、汗をかいてお手入れを怠るとけいくんができやすくなります。
汗をかいたら綺麗にしてあげることを忘れないようにしましょう。

そしてこの時期のポイントとしては、たてがみの生え際や尻尾のつけ根のケアです。

たてがみや尻尾で覆われている部分は熱がこもりやすく、蒸れやすい場所です。
そのため埃や馬房にあるワラなどがつきやすく、汚れが溜まりやすくなります。

また暑い夏は馬の体温を下げるためにも、足元を含め体全体を水で濡らす機会も増えてくると思います。
濡らした後の拭き方が不十分な場合も、けいくんの原因にもなります。

汗をかく「夏場や梅雨の時期」も注意が必要です。

関連記事:馬は暑さに強い?弱い?馬の熱中症・夏バテについて

けいくんができてしまったら?

EQULIBERTA 両面ゴムブラシのイメージ

もし愛馬にけいくんができてしまったら、早く対処してあげたいですよね。

でも、間違えた対処をすると余計に酷くなることもあります。
正しい対応を覚えておきましょう。

足に軽度のけいくんが出来てしまった場合、お湯などでふやかしながら、やさしくとってあげましょう。

このとき「きれいにしてあげないと!」とゴシゴシと強くこすると周りの皮膚まで傷付けて炎症を起こしてしまうことがあります。
「やさしく、ていねいに!」が重要です。

お尻にできてしまったけいくんは、汗こき(水きり)のギザギザした部分やゴムブラシでとってあげるとボロボロ落ちます。

このように場所によって、対処の仕方が変わってきます。

気になる場合はクラブのスタッフの方に相談してみることもおすすめです。

重症化してしまった場合はクラブのトレーナーや獣医に相談を

獣医のイメージ

ここまでは、軽度のけいくんについて説明してきました。
ここからは重症化してしまった場合についてです。

けいくんが重症化すると、足が腫れてきたり、脱毛の症状が表れます。

そうすると塗り薬だけでなく、抗生物質やステロイドなどを用いて治療を行うことになります。
決して自分で判断せず、必ず信頼できるトレーナーや獣医に相談しましょう。

できれば重症化は避けたいところですよね。
病気でも怪我でも早期発見がポイントになりますが、馬は言葉で伝えてはくれません。

普段から馬をよく観察し、異変に気が付けるように心がけましょう。

馬のお肌は意外とデリケート。その他の皮膚トラブルについて

馬のブラッシングのイメージ

細かい毛が密集して生えている馬はフケや垢が溜まりやすく、溜まったそれらは汗をかいたときに汗と一緒になり、汚れとして体に付着します。

そして、その汚れが原因で皮膚病になってしまうことがあるのです。

これらの汚れは、日々のブラッシングで落とすことができます。つまり、ブラッシングが皮膚病の予防にもつながるのです。

ブラッシングは見た目を整えるだけでなく、皮膚の状態を観察することができ、皮膚トラブルの早期発見にも繋がります。

関連記事:蹄は意外とデリケート!?気になる馬の蹄(ひづめ)のお手入れについて

まとめ

今回は、馬の皮膚病の一つ「けいくん」についてお話しました。

けいくんは汗や泥などの汚れが原因で起こります。
そのため、日頃からしっかりお手入れをすることで予防することができます。

声が上げられない馬だからこそ、日々のブラッシングで皮膚の異変がないかを観察することも大切です。

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