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商品番号 ISBN9784122058729

馬の世界史 (中公文庫)

¥ 817 税込
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商品の性質上、返品・交換はご遠慮ください。

馬は、人間社会のなかで、多種多様な役割を担わされてきた。
太古には狩猟の対象になり、やがて車を引き、人を乗せ、人間の世界に深く入りこんだ。
人が馬を乗りこなさなかったら、歴史はもっと緩やかに流れていただろう。
戦争、交易、世界帝国…、馬から歴史を捉え直す。
JRA賞馬事文化賞受賞作。

・著者 本村 凌二
・サイズ A6版
・出版社 中央公論新社
・ページ数 307ページ
・出版日  2013年11月

【内容】
プロローグ――もし馬がいなかったら、二一世紀はまだ古代だった
1章 人類の友
  人間に飼い慣らされる動物の条件とは/馬は人間に飼い慣らされるべく進化してきた?/
  野生の馬はなぜ衰退したか/シマウマを飼った男/家畜化の始まり

2章 馬と文明世界――戦車の誕生
  最初に馬に乗った人間はなにを思ったか/馬に荷車を引かせる/「山のロバ」を「砂漠のロバ」/
  戦車の誕生/戦車武人の登場/「速度」という観念が変えたもの/東アジアの戦車

3章 ユーラシアの騎馬遊牧民と世界帝国
  Ⅰ 西方ユーラシア
  騎乗の普及/古代人はどのように馬に乗っていたか/最古の騎馬/遊牧民キンメリア人/
  ヘロドトスの描いたスキタイ人/スキタイ系文化はどこから来たのか/アッシリア帝国と騎馬軍団/
  アッシリア馬とエジプト馬/ペルシア帝国/スキタイ北伐作戦の失敗/「王の道」

  Ⅱ 東方ユーラシア
  東方の騎馬遊牧民/殷と周の対決/戦車から騎兵へ/秦の由来/司馬遷の描いた騎馬遊牧民/
  騎馬遊牧民と世界帝国のダイナミズム/汗血馬の伝説

4章 ポセイドンの変身――古代地中世界の近代性
  ギリシアで戦車は用いられたか/オリンピックの花形、戦車競走/なぜ「馬の神」は「海の神」となったか/
  ギリシア人と騎馬/アレクサンドロスの愛馬/ローマ軍と騎兵隊/「パンとサーカス」の世界/
  競走馬の育成/古代地中海世界の近代性とはなにか/馬と海と「海域世界」
  <補論>馬なき古代文明――アメリカ

5章 馬駆ける中央ユーラシア
  ゲルマン民族大移動フン族の脅威/ローマ帝国の解体/フン族とはどんな人々か/四つの自然区分/
  「オアシスの道」シルクロード/騎馬遊牧民の馬/夷狄は蛮族か?/突厥の大遊牧帝国

6章 アラブ馬とイスラム世界
  アラブ馬成立の謎/ベドウィンがもたらした馬/馬は「至上の祝福」/アラビア半島はなぜ名馬を生んだか/
  十字軍の重馬/軽装のトルコ騎兵

7章 ヨーロッパ中世世界と馬
  ビザンツ帝国の戦車競走/イスラム侵攻と騎士団の出現/騎士の理想の馬/英雄エル・シッドの馬バエビカ/
  十字軍が伝えたオリエントの馬/軍用馬を育てる/農耕馬の登場

8章 モンゴル帝国とユーラシアの動揺
  遊牧国家ウイグル/広がる遊牧国家のシステム/キンギス・ハンとモンゴル帝国/高度に組織化された編隊/
  「タタールの平和」/マルコ・ポーロのみたモンゴルの馬/モンゴルが「世界史」をもたらした/
  モンゴルを離れて/「南船北馬」/朝鮮半島と日本の馬

9章 火砲と海の時代――近代世界における馬
  ルネッサンスと獣医学への関心/馬術と馬産/アメリカ新大陸にわたった馬/馬の与えた衝撃/
  ヨーロッパの軍事革命の波間で/馬車の時代/小説が描いた馬車の旅

10章 馬とスポーツ
  狐狩りから障害競走へ/馬産への情熱/サラブレッドの誕生/近代競馬の成立/世界最強馬の追求

エピローグ――われわれは歴史の負債を返済しただろうか

あとがき
参考文献
図版出典・所蔵機関一覧
文庫化によせて

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