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上田藩の馬医だったらしい、としか子孫に伝わっていなかった高祖父の名前をグーグル検索したところ、ウィリアム・ウィリス医師がハリー・パークス公使に宛てた報告書が見つかった。高祖父の名前が書かれたその一文を手がかりに、元禄時代まで祖先をたどり、幕末に生きた高祖父に関しては写真まで探し当てた一翻訳者の調査記録。上田藩の馬役だった高祖父は、いち早く開国論を唱えた佐久間象山のもとで学び、ペリー来航時と日米修好通商条約締結時に二度老中を務め、日本を開国させた上田藩主、松平忠固に仕え、イギリス公使館付騎馬護衛隊長として幕末の横浜居留地にいたアプリン大尉のもとに通って西洋馬術を学んでいた。5年半にわたって祖先の足跡を追い、その過程で幕末史の定説に疑いの目を向けざるをえなくなった一翻訳者の調査記録。目次序章第1章 横浜と神奈川第2章 生麦事件第3章 佐久間象山第4章 上田藩主 松平忠固第5章 幕末の横浜居留地第6章 古写真から見えてくる歴史終章著者紹介東郷えりか(トウゴウ・エリカ)翻訳者。船橋市生まれ、横浜市在住。上智大学外国語学部フランス語学科卒業。訳書にD.アンソニー『馬・車輪・言語:文明はどこで誕生したのか』、N.マクレガー『100のモノが語る世界の歴史』、T. ハント『エンゲルス:マルクスに将軍と呼ばれた男』(以上、筑摩書房)、L.ダートネル『この世界が消えたあとの科学文明のつくりかた』、デ・コーニング『幕末横浜オランダ商人見聞録』、B.フェイガン『海を渡った人類の遥かな歴史』(以上、河出書房新社)、A. セン『人間の安全保障』(集英社)など、おもに科学、歴史、考古学分野のノンフィクション作品を手がける。著作としては本作が初めての作品となる。・著者 東郷えりか・サイズ 四六判・ページ数 352ページ・出版社 パレード
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