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本革ブーツのベーシックケア

本革ブーツの定期的なお手入れにおすすめのケア方法です。

騎乗頻度にもよりますが1~2カ月に1回程度のお手入れにオススメです。
またひどく汚れた際のお手入れにもご利用下さい。

使用アイテム
•竹ブラシ
•リムーバークロス
•MMOWBRAY ステインリムーバー
•MMOWBRAY シュークリームジャー
•ペネトレイトブラシ
•プロ・ホワイトブラシ
•MMOWBRAY グローブクロス
•MMOWBRAY プロテクターアルファ 撥水・防汚 スプレー
•ジェットブーツキーパー

今回はこちらの本革ロングブーツを例にケア方法をご紹介します。

ロングブーツなので、ジェットブーツキーパーを装着して作業します。
※ショートブーツの場合は不要となります。

STEP 1 ホコリ・泥の除去

竹ブラシで全体の泥汚れを取ります。
まず始めに満遍なくブラッシングをして全体の泥汚れを取り、そして革の縫い目やコバ周り(靴底と靴を縫い合わせている部分)など細かい部分に入り込んだ汚れをできる限りかき出します。

STEP 2 汚れ・古いクリームの除去

ステインリムーバーを使用して革に入り込んでいる汚れや古いクリームを除去していきます。
ステインリムーバーを良く振って混ぜ合わせてください。リムーバークロスを指に巻き、指先が湿る程度にステインリムーバーを適量含ませます。

全体的に塗るような感覚で靴全体を拭きあげてください。
※強い力でこする必要はありません。

クロスに色が付きます。これが古い靴の表面やシワの間に残っているクリームやワックスです。
全体的に潤いを与えながら、革に詰まっている汚れを浮き上がらせて布がキャッチする、という作業になります。古いクリームなどがたくさん付いている時は、何度か繰り返して下さい。
常にクロスをきれいな部分に変えながら拭いていくと、靴の表面のクリームやワックスが取れて光沢感がなくなります。

同様に筒部分も拭きあげます。

最後にコバ周りも拭きあげます。

【POINT】
靴のお手入れは女性のスキンケアと同じです。良いクリームでも毎回どんどん重ね塗りをしてしまうと革に栄養クリームが詰まってしまい、化粧が毛穴に詰まったようになってしまいます。
また革に水は大敵だと言われますが、大敵なのはクリームの重ね塗りによる乾燥やクリーム自体を塗らないことによる乾燥です。むしろ、水というものはお友達になります。
動物の皮に対して水は必要不可欠ですので、全体的に潤いを与えながら、毛穴に詰まっている汚れを浮き上がらせて除去することが必要になります。
革からクリームを取り除くことによってつやが落ち着いた、まさに女性のスキンケアでいうすっぴんの状態にすることができます。
ここで初めてクリームを塗る準備が整った状態となります。

【汚れ落しの選び方】
靴用の汚れ落しは、ステインリムーバーのような水性タイプをお薦めします。
一般的なチューブタイプやローションタイプの様な「ツヤ出し剤を配合してあるクリーナー」は汚れが落ちる前にツヤが出てしまい、汚れ落ちの点で劣ります。
※ここで言う「汚れ」とは表面についたものだけでは無く、革の表面やそのシワの間に残っている古いクリームやワックスも含めての「汚れ」を意味します。
その点、ステインリムーバーは皮革にしみ込んだ古いクリームやワックスを汚れと一緒に落し、表面をさっぱりさせます。
また軟水をベースに作られている水性タイプですので、汚れ落しの能力は高く皮革には優しいといった特性もあります。
その後クリーム(乳化性タイプ)を塗り込むと皮革になじみやすく通気性も保ち、透明感のあるきれいなツヤが得られます。

STEP3 クリーム塗り込み

ペネトレィトブラシにMMOWBRAY シュークリームジャーを米粒2~3粒程度取り、全体に伸ばします。
伸びが良く浸透性も高いため、この量がおおよそショートブーツ片足分の量になります。
ひどく乾燥している場合や、キズがひどい場合はもう少し増やす場合もあります。

今回はブーツの色に合わせて、ブラックのクリームを使用します。

少量のクリームを、重ね塗りをするような形で薄く伸ばしてください。くれぐれも初めからドバッと付けて全体的に伸ばすということをしないでください。付け足すときも少量ずつです。

コバ周りにもクリームを塗り広げます。

【靴クリームの選び方&種類】
クリームは、MMOWBRAY シュークリームジャーのようなソフトクリーム状に仕上げた乳化性タイプをご使用下さい。
水で潤いを、油で栄養を与えて、ロウでうっすらつやを出すという効果のあるクリームになります。
皮革にしみ込んで栄養を与えますのでひび割れや劣化を防ぎます。

よく缶入りで市販されているワックスタイプ(油性)は、ツヤだしや防水効果等の点では優れていますが、ほぼロウ分だけのため皮革に栄養分を与えません。
ワックスのみでお手入れをしていると水分が皮革に吸収されないので、潤いがなくなってきます。
皮革の硬化やひび割れの原因にもなりますので、ワックスタイプをご使用の際は必ず乳化性クリームの後に使用するようにして下さい。

また、液体タイプの靴クリーム(塗るだけでツヤの出るリキッドタイプの靴墨)は、皮革の表面にロウや樹脂の層を作ります。通気性をなくし皮革も硬化する為、ひび割れの一番の原因となります。
皮革にとって、良い点はほとんどありませんので、できるだけ使用は避けて下さい。

【靴クリームの色について】
色を選ぶ際は靴の色と同色か若干薄い色のクリームを使ってください。

ビンやチューブタイプの乳化性クリームはキズなどに色が馴染んで色を補う程度の補色力ですので、色の系統が近ければ使用できます。

【ブラシで塗り込むメリット】
布で塗ると、布ばかりがクリームを吸ってしまい付け足しが多くなり、かなりの量のクリームを使用して厚化粧になりやすいです。
ブラシを使うことで少量のクリームを塗り伸ばすことが可能になり、またコバ周りなどの細かい部分にもクリームを塗り広げることができます。

STEP4 つや出しブラッシング

プロ・ホワイトブラシで全体的につやを出していきます。
細かくブラッシングするのではなく、大きくブラッシングを施していきます。
余分なクリームをかき出しながら全体的に均一化を施すことで、表面に美しいつやが生まれます。

【つや出しブラシの選び方】
ほこり落とし用の柔らかいブラシではつやを出すことはできません。
プロ・ホワイトブラシのようにコシがある硬めのブラシを使用して下さい。

STEP5 乾拭き

グローブクロスを使用して表面の余分なクリームを拭き取っていきます。

ゴシゴシ拭き取るのではなく全体的に優しく拭きあげる程度で簡単にべたつきが取れ、光沢がより出てきます。
こうすることで表面に余分なクリームを残すことがないので、通気性が良い状態に保てる上に汚れも付きにくくなります。

STEP6 防水スプレー

防水力をつけたい場合はMMOWBRAY プロテクターアルファ 撥水・防汚 スプレーをスプレーして下さい。
完全に乾いてから軽く乾拭きすることで、また美しいつやが戻ります。
※この作業は省いてもかまいませんが、雨の日に靴を履く場合に使用する時は、必ずスプレー後30分程度乾かしてから外出して下さい。

仕上がり

左:ケア前 右:ケア後

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