馬に乗るとは?【~馬にたずさわる人全てが調教者~20】
前回までピクシーの追悼コラムを掲載させて頂き、誠にありがとうございました。
さて、4月。新たに乗馬を始められる方も多いと思いますので、もう一度乗馬とはどう言うものなのか、
何が大切で、馬に乗る為には何が必要で、何をしなければならないかを考えてみたいと思います。
●馬に乗るスタイル
カウボーイのウエスタンスタイル
中世の騎士の古典馬術スタイル
モンゴル民族の移動手段として
スペインでは闘牛士が牛と闘う馬術
馬に下駄を履かせたテネシーウオカー
日本では和鞍での流鏑馬スタイル
など色々な乗馬スタイルがありますが、一般的に乗馬や馬術と言うと世界中どこでもスポーツ馬術のことを指します。
スポーツ馬術には馬場馬術、障害馬術、この両方と野外走行を取り入れた総合馬術の3種目があり、オリンピックもこの3種目で行われます。
これらは全てブリティッシュ乗馬から来ており、オリンピック種目となると難易度は高くなりますが、楽しい乗馬でも基本となるものは同じなのです。
●基本を習得することで
騎手が安全に
出来るだけ少ない力で
出来るだけ小さな動きで
最低限の身体能力で
いかに正確に美しく
馬の能力を無理なく発揮させ
ノビノビとした躍動感のある
健康的で美しいパフォーマンスをする事ができるのです。
●これを実現する為には、
馬術は唯一、動物と一体となって行うスポーツです。つまり馬と一心同体となっていなければならないのです。
ペアを組む馬を好きであること。
馬に好かれること。
騎乗者であるあなたを馬が常に注目していること。
馬が痒いと思った所に気付いてあげられること。
以上のようなコミュニケーションが取れていることが重要です。
プロであればさらに馬の生活環境や健康管理など、馬のことを考えてしっかり向き合っていかなければなりません。
一般の方はそこまで考える必要はありませんが、あくまでも馬と一緒にするスポーツです。
自分一人の力でなく、「馬が飛んでくれている。走ってくれている。勇気を出してくれている。」事を忘れないで。
そして貴方は少しずつで良いので常に技術向上を目指して下さい。馬が貴方の要求を理解して人馬共にハッピーに成れるよう!
次回は具体的に基本姿勢をお教えしましょう。
平成30年4月
長谷川 雄二
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