馬の鳴き声には意味がある!?鳴き声から分かる、馬の気持ち
馬が鳴く理由は?
馬が「ヒヒーン!」と鳴く声、聞いたことがある人は多いでしょう。
馬が鳴く理由は、馬同士のコミュニケーションであったり、そばにいる人間に対しての要求であったりさまざまです。
でも、鳴き声でいったい何を伝えようとしているのでしょうか?鳴き声だけ聞いてもわかりませんよね。
これは、まだおしゃべりができない人間の赤ちゃんも同じです。
赤ちゃんもどんな感情も泣くことで伝えてきます。
新人ママさんは、「なんで泣いているの?お腹すいた?それともおむつ?」なんてあたふたします。
でも赤ちゃんのお世話に慣れてくると、泣き声で「お腹すいたのね?」なんて気持ちがわかり、意思疎通ができるようになります。
これは馬でも同じです。
最初は馬の鳴き声を聞いても「なんだろう?」と考えてしまいますが、馬が鳴く理由やそのときの感情がわかってくると「そういうことね!」と馬の気持ちがわかるようになってきます。
馬の鳴き声といえば「ヒヒーン!」。他にも鳴き声の種類がある
「ヒヒーン!」馬といえばコレという鳴き声の代名詞。
でも、他にも鳴き声ってあるんです。
「ヒヒーン!」の次に有名なのは鼻をならすような「ブルルル!」でしょうか。
馬は鳴き声の長さや周波数の高さによって感情を表しています。
また馬の鳴き声全般を、日本語では「いななき」といいますが、英語では低いいななきは「whinny」、高いいななきは「squeal」、長いいななきは「neigh」と呼び方が違います。
さらにヨーロッパでは馬の年齢によっても呼び方が変わってきます。
実際にはたくさんある『いななき』。どんな時にどんないななきをするのか、詳しくみていきましょう。
「ヒヒーン!」と声量大きく長めに鳴く
もっとも有名な「ヒヒーン!」という鳴き声。
これは遠く離れた馬同士が呼び合うときや自分の存在をアピールするときに使われています。
そのため、相手に聞こえるように大きな声で長く鳴きます。
今度、「ヒヒーン!」という鳴き声が聞こえたときには注意して聞いてみてくださいね。
「ブルルル!」「ブル!ブル!」と声を出しつつ鼻を鳴らしたように鳴く
「ブルルル!」なんて鼻を鳴らしたように鳴くのを耳にしたことはありませんか。
馬房などで聞く機会が多いかもしれません。「ブルルル!」はどういう意味で鳴いているのでしょう。
これは、「お腹すいたよ」「早く、餌をちょうだい」です。
食事の時間になると、「ブルルル!」「ブル!ブル!」「ブヒヒー!」と大合唱。もちろん自分の存在をアピールするため「ヒヒーン!」と鳴く馬もいます。
しかも声だけでなく、前掻きで我先にと自己アピール全開です!
大合唱の餌の時間、焦らされる気持ちを抑えて、個性豊かないななきに耳を傾けてみてください。
「ヒィーン!」「ヒュン!」など甲高く鳴く
「ヒィーン!」「クゥイーン!」「ヒュン!」など「ヒヒーン!」より甲高く鳴くこともあります。
これはけんかで相手を威嚇するとき、何かを拒否するときなど警告的な意味で鳴くいななきです。
この鳴き方をしているときは興奮しているので、刺激しないように注意をしましょう。
馬は高低差を使い分けていろんなパターンで鳴く
馬は高低差を使い分けて、また声の長さを変えていろんなパターンで鳴くことができ、気持ちを表現しています。
例えば、基本周波数が低く、鳴き声が短いときは機嫌が良いときです。
このときはたいてい、馬の頭は低い位置にあります。
具体的には、出産したばかりの母馬が仔馬に向かって「ブルブル・・」とか「ブブブブ・・」「ググググ・・」など、低い声で優しく鳴いているときがあります。
これは仔馬に対して安心させるための鳴き方です。
このときの母親の感情としては穏やかで幸せなのが容易に想像できます。
一方、基本周波数が高く、鳴き声が長いときは負の感情をだしているときです。
このとき、馬の頭は高い位置にあり威嚇をしていることがあります。
このようなときは要注意。
火に油を注ぐようなことがないように注意が大切です。
対応の仕方がわからないときには、スタッフに確認してみましょう。
馬によって鳴き声の高さや鳴き方も様々。馬が鳴いたらよく観察してみましょう!
馬は馬同士のコミュニケーションのために鳴きますが、その声は相手の馬も仲間の声かどうか判断できるようです。
人間も一人一人、声や話し方に違いがあるため、知り合いの声かどうかは判断できますよね。
馬も馬同士で判断ができるというのは、やはり馬が社会性のある動物であることを表しているようです。
ここで余談ですが、ウマはウマでもシマウマの鳴き声を聞いたことはありますか。
同じウマ仲間で馬と形も似ています。しかし同じような鳴き声ではないのです。
そのイメージからかけ離れて「ワンワン」という鳴き声なんですよ。
馬より犬に近い鳴き方でびっくりしますが、家畜となって人間と関わりが深くなった馬と家畜にならずに(なれずに?)いるシマウマは大きな違いがありそうですね。
まとめ
馬は「ヒヒーン!」以外にも「ブルルル!」と鼻を鳴らすように鳴いたり、「ヒィーン!」「クゥイーン!」など甲高い声で鳴いたりとたくさんの鳴き声があることがわかりました。
馬は言葉が話せなくても声の高低差や長さによって感情を表現しているのです。
人間も馬の鳴き声に込められた感情がわかると、もっと馬のことが理解できるようになります。
そうすると馬も「この人、馬の気持ち、わかってるじゃん!」と信頼関係が強まり、早く仲良くなれそうですよね。
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