今日から乗馬を始めよう!馬の基本的な乗り方
動物が好きでスポーツも好きというあなたに是非、おすすめしたいのが乗馬です。
馬は見たことあるけど、触れたことがないという方も多いのではないでしょうか。
乗馬に興味のある方は、気兼ねなく体験乗馬に出かけてみましょう。
今回は、今まさに一歩を踏み出そうとしている方や一歩踏み出した方向けに乗馬の基本をご紹介します。
この記事で分かること
・馬に接するときの注意点
・馬への指示の出し方
・馬に出す指示の種類
乗馬を始めるには?
まずは近くの乗馬クラブを探してみましょう。
自宅から通える距離にあり、いいなと思ったいくつかのクラブで体験乗馬をして、まずはクラブの雰囲気をみることをおすすめします。
まずは手ぶらで!乗馬クラブに行ってみましょう
乗馬には、ヘルメット、ブーツ、チャップス、キュロットといった装具を用意する必要がありますが、準備するのは本格的に続けることになってからで大丈夫。
基本的な装具はクラブでレンタルできることが多いので、心配はありません。
体験乗馬を予約する際に服装と持ち物の確認をしましょう。
当日、クラブで受付をしたあとは、スタッフの方が装具を準備してくれるはずです。
基本的な馬の乗り方
装具を装着したら、いよいよ乗馬です。
ここからは、乗馬の手順から下馬の手順までを簡単にご説明します。
乗馬(馬にまたがる)の手順
インストラクターが馬を騎乗する際に使用する台のところまで誘導してきてくれます。
馬はみなさんがこれから騎乗することを分かっているので、じっと待ってくれるはずです。
焦らずに落ち着いて騎乗してくださいね。
ここでは、一般的な乗馬の手順をご紹介しますが、クラブによっては多少、手順が違う可能性もあります。
必ず担当のインストラクターの指示に従うようにしてください。
台の上に乗ったら、手綱を短めに、左右同じ長さにして左手で持ち、一緒にたてがみを掴みます。
右手は鞍の前の部分に置きます。
鐙に左足をかけて、右足で馬体をまたぐようにして騎乗します。
ここはできるだけスムーズに、さっとできるとできるのが理想です。
左手に鐙を入れたときや右足で馬体をまたぐ際に、足が馬に当たらないように気をつけてあげてください。
体験乗馬の場合、インストラクターが馬をきちんと固定してくれてるので問題はありませんが、馬に優しい乗り方を心掛けましょう。
上級者が乗るような敏感な馬だとびっくりしてしまうこともあります。
下馬(馬から降りる)の手順
馬から降りる場合は、乗ったときと逆の手順を踏むようなイメージです。
まず、長さを同じにした手綱とたてがみを左手で一緒に持ち、 その状態から右足の鐙を脱いで、左足で鐙に立ちます。
お腹を鞍にくっつけるようにして、左足の鐙を脱いで腹ばいになり、そこから両脚で地面に着地します。
騎乗中のポイント
騎乗中はとにかくリラックスをしましょう。
そんなの無理だと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、体験乗馬や初心者のパートナー馬はちょっとやそっとのことでは動じないベテランが多いはずです。
馬に乗り方を教えてもらう気持ちで体に力を入れすぎないようにしてください。
体に力が入ってしまうと必要以上に体がバウンドしてしまい、乗り手にとっても、馬にとっても辛い騎乗になってしまいます。
馬上はかなり揺れます。
最初からきれいな姿勢を保つのは難しいですが、背筋を伸ばし、胸を開いて、鞍ツボと呼ばれる鞍の一番へこんでいるところに座れるようにできるだけ意識してみましょう。
また、目線は進行方向に向けるようにしてください。
馬が気になってしまい、下を見る方がいらっしゃいますが、下を見るだけで姿勢が前傾してしまいます。
前傾姿勢はとても不安定で、乗馬ではよくない姿勢とされています。
進行方向を見るだけで、体が起きてくるので必ず進行方向をみるように心がけてください。
馬に接するときの注意点
馬は大きな体をしていますが、人間にとっては何でもないことにも、びっくりしてしまいます。
これは草原で肉食動物から逃げて暮らしていたころの名残で、普段と違うことが起きたらすぐに逃げられるように進化してきた証拠なのです。
突然の動き、大きな物音などには特にびっくりしてしまうことがあるので、馬をびっくりさせないように落ち着いて接するようにしましょう。
また、馬は集団で生活する社会性のとても高い動物なので、表情などから人間の気持ちも読みとることができると言われています。
騎乗したり、馬と接していたりするときに緊張しすぎてしまうと、それが馬にも伝わってしまうので、楽しんでリラックスして乗りましょう。
自分の指示に従ってくれたときは、首筋をポンと叩いて、褒めてあげてくださいね。
馬への指示「扶助」とは?
馬に与える指示のことを「扶助」と言います。
扶助にはさまざまなものがあり、とても奥深いものなのですが、ここでは基本的な扶助をご紹介します。
脚扶助の種類と脚の使い方
乗馬では股関節の付け根から下肢全体を脚(きゃく)と呼びます。
脚で入れる扶助が脚扶助で、馬に動いてほしいときの扶助としては、最初に教わる基本的なものです。
馬にも個性があり、馬体に脚を少しくっつけただけで反応する馬もいれば、かなり脚を強く使わないと動かない馬もいます。
乗り手は馬の性格をつかんで、その馬に合っている扶助を出さなくてはなりません。
しかし、馬も動物のため、昨日と今日で全く同じことはありません。
昨日動いてくれた扶助でも、今日は動いてくれないかもしれません。
こういった馬の特徴やその日の調子を見ながら扶助を調整していくのが、乗馬の難しいところでもあり、醍醐味でもあります。
ふくらはぎで圧迫する
騎乗をして、ふくらはぎを馬体に軽くつけたら、ふくらはぎに力を入れて馬体を挟みます。
ふくらはぎの圧迫で脚扶助を入れるためには、脚の力が抜けていて、かかとが下がっている必要があります。
股関節、膝、足首の力を抜いて、足の裏が地面と平行になる程度にかかとが下げられるようにしましょう。
力の入っていない状態から、少しふくらはぎに力を入れて馬体に押しあてます。
馬の反応がない場合はもう少し圧迫の力を強めてみましょう。
ずっと圧迫するのではなく、じわじわと数秒間、圧迫したら脱力、また圧迫して脱力を繰り返すイメージです。
初心者の方は、つま先に力が入りすぎて、かかとが上がってしまう傾向にあります。
かかとが上がってしまうと、鐙が深くなってしまい、馬が突発的な動きをしたときに危険なので、必ずかかとを下げましょう。
かかとを上にあげる
かかとを下げた状態から、かかとを少し上にあげると馬体にあたります。
これを続けて扶助として合図を送り、馬に前に出てもらう方法があります。
常歩では比較的使いやすい扶助ですが、初心者の方が速歩をしているときにこの扶助を出すと、鐙がずれたり、脱げてしまったりすることがあるようです。
まずは常歩で試してみて、慣れてきたら速歩でも試してください。
かかとで蹴る
インストラクターから脚をもっと強く使って、と言われたら、かかとで蹴る扶助を試してみてください。
初心者にとっては、脚扶助の中でも強いものになります。
かかとを上にあげて扶助を送っても反応がなかった場合、軽くかかとをポンポンと馬体に当ててみましょう。
それでも反応しなかった場合は、キックの強さを少しずつ上げて試してください。
ただし、キックをするときに脚全体に力が入ってしまうと、乗り手のバランスやリズムを崩してしまうことがあるので要注意。
また、強いキックをしても反応がない場合は、脚が前に流れているのかもしれません。
脚が前に流れてしまうと、ちょうど腹帯の上にかかとがきてしまいます。
腹帯の上からキックをすると、馬に扶助が伝わらないことも。
初心者の場合、体が後ろに傾きすぎている、鞍の後ろに座り過ぎている、動きについていけてないのいずれかが原因で脚が前に流れてしまうことが多いようです。
インストラクターに確認したり、鏡で騎乗姿勢を確認するなどして、腹帯の少し後ろの位置で脚を使えるようにしましょう。
ずっと強い扶助を使っていると、馬も麻痺をしてしまい、強い扶助でも反応しなくなります。
馬の反応を鈍らせないために、脚に馬が反応をしてくれたら、すぐに扶助を止めてください。
歩度が落ちそうになったら、そのときにまた扶助を入れるようにしましょう。
まとめ
今回は乗馬の基本について、ご紹介しました。
最初のころは馬がなかなか動いてくれないという悩み事のある方が多いかと思います。
初心者の方向けには、動きやすい馬(軽い馬)より、動かすのが少し大変な馬(重い馬)がパートナーとなることが多いので、余計にそう感じることが多いのかもしれません。
最初のころは、できないのが当たり前です。
技術は遅かれ早かれ、ついてくるものなので、心配ありません。
あまり思い込まずに、一つ一つできるようになったことを喜んで、楽しく騎乗していきましょう。
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