ネックストレッチとは?意味や使用方法を徹底解説!
ネックストレッチを付けた馬を見たことある方、いるのではないでしょうか。
どんな馬が付けているの?そもそもネックストレッチって何?
そんな疑問の解消のため、この記事ではネックストレッチの意味と使い方を詳しく説明します。
この記事で分かること
・ネックストレッチを付けた方がいい馬と必要ない馬の違い
・意外と簡単?ネックストレッチの付け方&調整方法
ネックストレッチ(ネックストレッチャー)とは
ネックストレッチはネックストレッチャーともいわれ、調教時や騎乗時に付ける頭絡とは別にゴム状の紐みたいなものです。
なんとなく折り返し手綱と雰囲気が似ていますが、折り返し手綱とは別の物です。
鞍や手綱のように騎乗時に必須の馬具ではなく、矯正用の馬具なので馴染みのない方も多いと思います。
ネックストレッチが分からない方のために説明すると、これは腹帯下または腹帯の両サイドからハミ環を通して頭頚部にかける伸縮性のあるロープのことです。
そして、ネックストレッチという名前で想像できる通り、頭を上げる動作を制限する働きがあり、装着して調教すると、頸から背中の筋肉の発達を促進する効果も期待できます。
「折り返し手綱」との違い
なんとなくネックストレッチと雰囲気が似ている、折り返し手綱についても説明しますね。
折り返し手綱は、腹帯からハミ環を通した手綱のことです。これは、頭を上げる癖のある馬に、その癖を出させないために使うものです。
腹帯やハミ環を使うところがネックストレッチと共通していますが、折り返し手綱は名前の通り手綱になっています。
ネックストレッチを付けた方がいい馬と必要ない馬の違いは?
ネックストレッチを付けている馬と付けていない馬がいます。
ネックストレッチは馬の頭が高い、あるいは頭の高さが一定になりづらい馬に使用することが多いです。
なぜ頭の高さが高いとネックストレッチを付ける必要があるのでしょう。
それは頭が高いとハミを受けられない、または受けにくくなってしまうからです。
そこで頭を下げる、一定にする必要があるのです。
では、頭が上がってしまう原因はなんでしょう。
それを解消できるといいですよね。
実は頭が上がってしまうのは、馬の頭や首だけの問題では無い場合があるのです。
例えば、後ろ脚が踏み込めない場合などです。
後ろの脚が踏み込めないと頭が上がってしまう。では、なぜ踏み込めないのか。
原因として、背中や腰の疲労の蓄積・問題を抱えているときなど、腰が上手く使えていないことが考えられます。
そこでネックストレッチを使い、頭の位置を下げたり一定させることで、後ろ脚が踏み込みやすくなり、馬の背中も安定し、動きやすくなり、馬の負担も軽くなります。
ここまでの説明で、ネックストレッチは頭を上げてしまうことの矯正馬具であると同時に、きちんと後ろ脚が踏み込めるように、または背中や腰が上手に使えるようにするための馬具であることが気が付かれたのではないでしょうか。
また、ハミに対しての抵抗も少なくなりますので、いいことづくしの馬具のようですよね。
ネックストレッチを嫌がる馬も。馬の仕草に注目
ネックストレッチは効果がある馬具ですが、「頭が上がるから何が何でもネックストレッチを使おう!」というのが正しいわけではありません。
人間の中にも視力矯正のためのメガネ、歯列矯正のためのワイヤー、姿勢矯正のためのベルトなどさまざまな矯正するアイテムがありますが、人によって「嫌だな」と感じるものもありますよね。
同じように、ネックストレッチを嫌がる馬もいます。
その理由もさまざまですが、馬の場合は残念ながら、言葉で理由を教えてくれません。
明らかにネックストレッチを嫌がっている場合は、馬の仕草に注目してみましょう。
そもそも、頭が上がっているけれど、ネックストレッチが必要ない場合だってあるんです。
それはどんなときか。
例えば、ハミが当たっていることが嫌で頭を上げているかもしれません。
また、ただモノを見ているために頭が上がってしまっていることもあります。
頭が上がっているとき、その要因は何なのか考察してみることが大切です。
そして、必要があればネックストレッチを使用しましょう。
意外と簡単?ネックストレッチの付け方&調整方法
馬装をするとき、覚えるまで大変だと感じた方もいると思います。
ネックストレッチはどうでしょう。付け方について説明します。
ネックストレッチは、伸縮性のあるゴム製の紐を頭絡、両側のハミ、両前脚の間を通して、腹帯繋ぎます。
そして、馬の頚に常に適度な負荷をかけ屈倒させます。
ネックストレッチは伸縮性があるので、馬に対しての矯正力も強くなり過ぎないのも利点です。
初級のレッスンなどにも使用しやすいアイテムといえるでしょう。
ネックストレッチを使う際の注意点
まずネックストレッチは矯正馬具ですが、本当に矯正する必要があるのかどうか、馬を観察する必要があります。
馬がネックストレッチを嫌がるときには、その要因を考察する必要があります。
また、ネックストレッチを装着している馬に騎乗する場合は、ネックストレッチを装着しているため頭は上がらないはずですが、普段は頭が上がりやすい馬だと覚えておくと心構えもできますよ。
まとめ
折り返し手綱と似ている部分もある、ネックストレッチ。
実際は使用目的も異なり、別物です。
ネックストレッチは頭が上がってしまう馬の矯正馬具で、調教や騎乗時に使われますが、頭が上がってしまう原因を見極めることも必要です。
そして、必要がある場合は装着をしましょう。
装着をすることによって、馬も動きやすくなりますし、ハミが受けやすくなります。
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