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基本となる動き【~馬にたずさわる人全てが調教者~19】

2017/10/20

 

前回のハミ受けが少しでもできたら、この状態を崩さない様に3種の歩法をどんどん行って下さい。

但し、常にリズムを意識して常歩は4節、速歩は2節、駈歩は3節で動いているかを感じて修整してください。

 

手綱を強く使用しなければならない時期が長かったり、

手綱を強く使う事が多かったりすると常歩や速歩では側体歩になってしまったり、駈歩では4節になってしまったりしますので充分注意してください。

 

こんな現象が起こらないように少しでも良いリズムで安定して動いている時間を長く出来るように努力しなければなりません。

●前にどんどん行ってしまう馬  ⇒ 力を鞍に返す「力の循環」の構えをしっかり取り、けして拳で引っ張り合わないようにします。

●前にでない馬  ⇒ 推進力を強化するしかありません。副扶助である拍車や鞭を使ってでもしっかり馬をハミに出さなければなりません。

 

わずかにでも良い瞬間を逃さないで拳をソフトで軽いものにしてください。

軽くした状態でも安定していたら、時々両拳を馬の口角の方向へゆっくりとさしのべて馬が拳の動きと同調してハミを下方へ取るように動くか確認してください。

同じリズムでリラックスしてハミを取っているようならしっかり愛撫してください。

 

逆にハミから逃げるように強く下へ取ったり頭を上げてハミを突っぱねるようならハミを変える事も考えてみる。
・口自体を固くしているようなら  ⇒ ぺラム系のハミ
・ハミにもたれているようなら  ⇒ ギャグ系のハミ
が良いのではないかと思います。詳しい人またはトレーナーの方に相談してみてください。

 

・折り返し手綱などの使用も考える。
・いきなり折り返し手綱を装着して運動しようとしても苦しがって立ち上がったり転んで大きな事故に至ることがあります。

 事前に調馬索でサイドレーンや折り返し手綱をくくった状態で先行体験をさせてから騎乗使用してください。

 

ハミをしっかり取った運動は馬のトップラインの筋肉を鍛えることが出来ます。

項、首、背、腰、尻等の筋肉が鍛えられることで馬は身体の伸縮の運動が楽にできるようになるのです。

ある程度筋肉が出来るまで馬は苦しい思いをしますし、あなたも楽に乗ることはできませんがコツコツ、チョットずつ頑張ってください。

 

 

平成29年10月
長谷川 雄二

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