図形と柔軟(前後のシナリ)【~馬にたずさわる人全てが調教者~54】
前後の柔軟が不充分であると感じたら
・先ず馬がしっかりハミに出て動いているか。
・馬体が真っ直ぐであるか。
・単独脚の使用に対し使用した側の後肢が反応して踏み込んでいるか。
・歩度の伸縮が出来るか。
・減却で行儀の良い正しい停止が出来るか。
・5歩以上の後退が一歩づつしっかり肢を揚げて出来るか。
・5歩以上の後退が真っ直ぐであるか。
以上の事を確認して下さい。
但し鞭で叩いて、あるいは脚で、踵で蹴って瞬間的に馬に緊張を与えたり、手綱を持つ拳で馬の口を弾くやら、力で抑え込む様な使用をして馬が恐怖心を抱いて不安を持った感情の中で実施したのでは出来ているとは言えません。
一つでも出来ていないようでしたらそれは、推進が馬に前進気勢を与えていない状態です。
この状態を改善するためには!
・ハミ受けは見た目の馬の形に騙されないように、騎手は両拳を均等にしっかり目に馬の口を両肘と腰を一体にしてとらえ、力の循環が可能となる構えでしっかり鞍にまたがります。
・脚の位置を自身のバランスの取れている位置でしっかり安定させ、股関節、膝、足首の各関節を柔軟にして真上から鐙を踏み下げる様にしながら、踵を強く馬体へ密着させながら坐骨を前方へ押し出すように前方推進します。
先ずはここまでを実際に出来るように成るまでしっかり練習して下さい。
続きは次回といたします。
令和3年3月
長谷川 雄二
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