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総合馬術ってどんな競技?ルールや見どころ、楽しみ方をご紹介

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2023/4/18

総合馬術のイメージ

2020年東京オリンピックの馬術競技では強豪のヨーロッパ選手を相手に日本人選手が大活躍を果たしました。
そのため、2024年に行われるパリオリンピックに向けて日本馬術に注目が集まっています。

そんな馬術競技ですが、しっかりとルールを理解しながら観戦していますでしょうか。

もちろんルールが分からなくても馬の迫力や美しさを見て盛り上がれるスポーツではありますが、ルールを理解して観戦すると今までの3倍、馬術を楽しむことができます。

そこでこの記事では馬術競技の種目のひとつである「総合馬術競技」について詳しく解説していきます。

この記事を読むことで、総合馬術のルールや見どころが分かりさらに馬術観戦を楽しむことができます。

この記事で分かること

・総合馬術の日程やルール、採点方法
・総合馬術競技の見どころ

総合馬術競技とは

総合馬術競技は馬術競技の中でも人馬ともに最も消耗の激しい競技と言われています。

その理由は、最長で3日間行われる競技では馬を交代することができず、すべて同一の馬匹で出場しなければならないというルールが定められているからです。

総合馬術の選手は人間と馬の体力やケガのリスクなどを考え、慎重に競技に臨む必要があります。

関連記事:知れば知るほど奥が深い「馬場馬術」のみどころ

総合馬術の競技種目は3種目!

総合馬術のイメージ

総合馬術競技では「馬場馬術競技」「クロスカントリー」「障害馬術競技」の3つの競技を最長3日間に分けて行い、それぞれの得点の合計で競います。

行う競技の順番は決められており、馬場馬術、クロスカントリー、障害馬術競技の順で行われます。

障害馬術との違いって?

総合馬術競技と障害馬術競技のルールや特徴の違いについて紹介します。

障害馬術競技では競技内容が障害を飛越することのみなので、前日からしっかりと人馬のコンディションを整えて挑むことができます。
そのため飛越する障害の高さは最高で160cmにもなります。

一方で総合馬術競技では前日に必ずクロスカントリーを行っているため、人馬ともに疲労がたまっておりコンディションが完璧な場合はほとんど無いでしょう。

そのため、総合馬術競技では人馬の疲労を考慮して、飛越する障害の高さを最高で130cmまでと定められています。

関連記事:障害馬術について詳しく解説!ルールや見どころを知って競技観戦を楽しもう

<初日>馬場馬術競技

馬場馬術競技のイメージ

まずはじめに行われるのは馬場馬術競技です。

馬場馬術競技では馬の調教がしっかりとできているかについて審査されます。

人間は正装をし、馬はたてがみや尻尾が整えられた状態で競技を行います。

馬場馬術競技のルール・採点方法

馬場馬術競技のルールと採点方法について解説します。

馬場馬術競技ではもともと演技内容が決められており、その通りに走行します。

審判は一人だけでなく異なった場所に複数人配置され、様々な方向から演技を審査します。

採点方法は加点式で、演技の各運動ごとに項目分けされており、それぞれの項目を10点満点で評価されます。

馬場馬術競技で点数が下げられやすい失敗として以下のようなものが挙げられます。

  • ・演技開始と終了の際の停止で四肢が揃っていない
  • ・隅角への入りがあまい
  • ・収縮運動と伸長運動のメリハリがない
  • ・ハミ受けの状態をキープできない

馬場馬術競技を見る際はこれらのことに注目するとさらに楽しく観戦できるかもしれません。

<二日目>クロスカントリー

クロスカントリーのイメージ

馬場馬術競技の次はクロスカントリーが行われます。

クロスカントリーとは野外に置かれた障害を決められた順番に飛越していく競技です。

ここまで聞くとクロスカントリーは障害馬術とあまり差が無いように感じますが、クロスカントリーには障害馬術競技とは異なる特徴が多くあります。

その特徴は以下の通りです。

  • ・走行距離がとても長く無尽蔵な体力が求められる
  • ・クロスカントリーの障害は馬が足をひっかけたり体当たりしてしまっても地面に固定されており、落下したり壊れたりしないため人馬の危険が大きい
  • ・障害へ向かうまでの道のりはアップダウンが激しい
  • ・水濠障害という水が張られた池の中にある障害を飛越する

これらの特徴から、クロスカントリーは落馬や棄権がもっとも多い種目となっています。

クロスカントリーのルール・採点方法

クロスカントリーのルールと採点方法について解説します。

クロスカントリーの採点方法は減点式となっています。

主な減点は障害の拒止・逃避・巻き乗りとタイムオーバーです。

障害の拒止・逃避・巻き乗りは20点減点されます。タイムオーバーは決められたタイムから1秒オーバーするごとに0.4点の減点となります。

また、障害の拒止・逃避・巻き乗りは3回行ってしまうと失権となります。

<三日目>障害馬術競技

障害馬術競技のイメージ

最後に行われるのは障害馬術競技です。

馬場馬術競技とクロスカントリーを乗り切った人馬だけが参加できる競技です。

障害馬術競技の前には馬の安全を考慮して獣医師による馬の健康診断を受けることが必要となっています。
そこでは障害馬術競技に挑めるほどの余力が残っているかやケガはないかについて判断されます。

障害馬術競技のルール・採点方法

障害馬術競技のルールと採点方法について解説します。

障害馬術競技は決められた順番に設置された障害を飛越する競技です。

採点方法は減点式で、障害を落下させたり破壊してしまうと4点の減点、障害の拒止・逃避は4点の減点で2回行ってしまうと失権となります。

また、クロスカントリーと同様にタイムオーバー1秒につき0.4点の減点となります。

総合馬術競技の見どころは?

ここまで総合馬術競技で行われる種目やルールについて紹介してきました。
総合馬術競技について詳しく知ることができましたでしょうか。

ここからは、さらに競技観戦を楽しめるように、総合馬術競技の見どころを紹介していきます。
ぜひ参考にしてみて下さい。

花形はなんと言ってもクロスカントリー!

総合馬術において最も盛り上がる花形と言えばやはりクロスカントリーです。

クロスカントリーはハイスピードで様々な障害をクリアしていく迫力満点の種目です。
落馬や転倒がおこらないか冷や冷やしながらも颯爽と駆けていく人馬の姿には大興奮間違いなしです。

馬場馬術ではプロならではのエレガントさに注目

馬場馬術競技のイメージ

馬場馬術競技では馬のエレガントさに注目です。

人馬一体となり数センチ単位で馬の動きをコントロールする様子は、何度見ても感動します。

また、馬の美しさだけでなく、ダイナミックさにも注目です。馬の体を目一杯使って演技する場面では「馬ってこんな動きもできるんだ」と驚くことでしょう。

迫力満点の障害飛越は会場や障害物の装飾もチェック

障害飛越競技のイメージ

障害飛越競技では会場や障害物の装飾にも注目です。

2020年東京オリンピックではリアルなお相撲さんの人形が障害付近に置かれており注目が集まりました。

その他にも七色で虹を表現した障害物など、特徴的な障害物は多くあります。

馬の障害飛越の瞬間だけでなく、周りの装飾にも注目するとより障害馬術競技を楽しめます。

総合馬術の服装規定について

服装の規定はそれぞれの種目で異なります。

馬場馬術競技では「黒または濃紺の上衣・ハット(ボーラーハット可)」「白またはオフホワイトの乗馬ズボン」「白のタイ・手袋」「黒の長靴」の着用が求められます。

クロスカントリーでは「顎紐がシェル部分に3点以上で固定されているクロスカントリー騎乗用の防護帽」「バックガード」「長靴」の着用が求められます。

障害馬術競技では 「黒・紺・赤色或いは事前に許可を受けた色の上衣」「白或いは小鹿色の乗馬ズボン」「長靴」「襟と袖口 が白のシャツ(女性は立て襟付きシャツ可)」「白のタイ」の着用が求められます。

関連記事:競技用ジャケット・ショーシャツの選び方

まとめ

この記事では総合馬術競技について詳しく解説してきました。総合馬術競技のルールや見どころについて理解できましたでしょうか。
この記事の要点をまとめると以下の通りです。この記事を参考に総合馬術競技をさらに楽しく観戦しましょう。

この記事のポイント

・総合馬術競技は「馬場馬術」「クロスカントリー」「障害馬術」の3つの競技を3日に分けて行われる
・それぞれの競技のルールが分かるとさらに面白い
・総合馬術競技の花形はクロスカントリー
・馬場馬術のエレガントさには要注目
・障害物や会場の装飾にも注目すると面白い

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