乗馬で手袋をする理由は?軍手や普通の手袋との違いとは
乗馬をする際に必要な装具がいくつかあります。
「グローブ」と呼ばれる乗馬用の手袋も必須アイテムの一つです。
障害飛越でも馬場馬術でも必ず選手は乗馬用グローブをしています。
グローブをする理由はなぜでしょうか。
一般的な手袋や軍手など他の手袋との違いについても紹介します。
この記事で分かること
・乗馬で手袋をする理由はなぜ?
・一般的な手袋や軍手との違い
・乗馬用グローブの種類
・乗馬用グローブのおすすめの選び方
乗馬用グローブとは?
乗馬用グローブは騎乗時に使用する乗馬専用の手袋です。
騎乗時のアイテムとしては地味なグローブですが、上達していくほどに拳を繊細に使うことが求められるため、フィット感や使用感が重要な装備です。
乗馬用グローブをする理由
乗馬用グローブをする理由は大きくわけて2つあります。
1つ目は乗り手や馬の保護のためです。
馬が頭を大きく振ったり、つまずいてしまったりすると手綱を引っ張られます。
このときに耐えきれず、手綱が伸びてしまう経験をした方もいらっしゃるのではないでしょうか。
このようなケースでは、グローブをしていないと摩擦を起こして手にケガをしたり、やけどを負ったりします。
また、手が擦れたことで手綱を放してしまうと、手綱が馬の肢に引っかかってしまい、事故につながってしまうおそれもゼロとは言えません。
乗り手と馬、双方のケガや事故を防ぐためにも、乗馬用のグローブは必ず装着する必要があります。
また、技術の習熟度があがってきて、ハミ受けなどの練習を始めると、とっさに手綱を短く持ったり、元の長さに戻したりする必要があります。
ハミを外さないようにさっとやらなくてはならないので、手袋がごわついているとうまくいきません。
乗馬用グローブをしていた方がスムーズにいくでしょう。
もう1つの理由は天候への対応や防寒です。
寒い日に騎乗する場合はグローブをしていないと手がかじかんでしまい、適切な指示が出来なくなってしまう可能性があります。
また、乗馬は外で行われるため、突然の天候の変化で雨や雪が降ってきても、手綱が滑りにくい素材を使用している高機能なグローブもあります。
一般的な手袋や軍手との違い
それでは、乗馬用グローブは他の手袋と何が違うのでしょうか。
一般的な手袋は防寒具としての役割を果たすために、暖かい素材を使用しています。
暖かい素材はゴワついて、指の可動域を制限するものが多くあります。
指を細かく動かして馬に合図を送る乗馬には、一般的な手袋は向いていません。
それでは、軍手はどうでしょうか。
軍手は滑り止めがついているものもあり、一見すると一般的な手袋よりは乗馬に適している気がします。
しかし、それでもやはり乗馬用グローブと比べると、伸縮性に乏しく、馬に繊細な合図を送るのには適していません。
体験乗馬であれば軍手で十分ですが、乗馬を始めるのであれば、乗馬用グローブを入手することをおすすめします。
乗馬用グローブにはさまざまな素材が使われています。
しかし、使用されるものはいずれも、伸縮性や耐久性に優れているものです。
指をぎゅっと握っても、圧迫感が少ないのが大きな特徴です。
手のひら側はゴムや革などの滑りづらい素材が使われています。
また、一般的な手袋や軍手とは異なり、手綱を挟む親指と人差し指、薬指と小指の間に補強や滑り止めが施されています。
乗馬用グローブの種類
次に乗馬用グローブにはどのような種類があるのでしょうか。
素材や機能別に細かく見ていきましょう。
手に馴染んで長く愛用できる『本革製グローブ』
ブーツやチャップスと同様に本革製のグローブは耐久性に優れており、長持ちします。
また、長く使うと自分の手にどんどん馴染んでくるという利点があります。
手綱を持った時のフィット感も使用すればするほど高まっていくでしょう。
デザインもエレガントで見た目もよく、長く愛用することで味も出てきます。
また、冬季に騎乗する際も防寒の面で大きな役割を果たします。
そのため、価格は他の素材のものより高めです。
お手入れも必要ですが、長く愛用したい方向けのグローブですよ。
お手入れ簡単で気軽に使える『合皮製グローブ』
合皮製グローブは価格と機能のバランスがよく、人気があります。
耐久性は本革には劣りますが、お手入れは簡単です。
見た目も本革に劣らないものも出てきました。
レッスンに長く頻繁に通う予定の方には最適な素材ではないでしょうか。
合皮素材の種類によって、質感がかなり変わりますので、好みのものを選ぶ楽しさもあります。
コスパ重視!練習用にぴったり『コットングローブ』
そのかわり、価格は低めでコスパが抜群です。
乗馬を始めたばかりで、長く続けるか分からない方や摩耗したら買い換えたらいいという方におすすめします。
破れてしまったときのため、予備にいくつか購入して、手元に置いておくと安心です。
防寒性も低めなので、寒い地域にお住まいの方は他の素材を使ったグローブを準備しておくといいかもしれません。
その他のグローブ
その他にも特定の機能に特化したグローブも販売されています。
サマーグローブは伸縮性や耐久性を保ちつつ、通気性を高め、ムレづらくなっています。
冷感素材を使っているものもあるんですよ。
冬用グローブには、薄くても保温機能を高く発揮する素材を使っているものがあります。
防水機能を高めたグローブは雨天や降雪時でも安全に使用できます。
騎乗スタイルや気候に合わせた機能に特化したグローブを持つのもいいかもしれません。
最近では、スマートフォンなどのタッチパネル対応のグローブもあります。
乗馬用グローブのおすすめの選び方
最後に自分に合った乗馬用グローブの選び方をご紹介します。
まずは用途によって、素材や色、重視する機能などを決めます。
競技会に出場される方は大会規定に沿ったものを購入しましょう。
一般に「白」と規定している大会が多いそうですが、ご購入前にご確認ください。
競技会と普段のレッスンで別々のグローブを使用すると、感覚が変わってしまうかもしれません。
普段のレッスンでご使用になっているグローブを大会でも使用されることをおすすめします。
レッスンで使用するグローブをお探しの方は、着用した感覚の好みや価格と機能のバランス、お住まいの地域の気候などを考慮して、素材を選びましょう。
外乗が中心の方は、突然の雨でも手綱が滑りにくいグローブを購入するのがいいかもしれませんね。
迷ったら、経験豊富な乗馬用品店のスタッフに聞いてみましょう。
サイズ選びについて
次に自分に合ったサイズを確認しましょう。
乗馬用グローブは、一般的な手袋に比べてサイズ展開が豊富な場合が多いです。
グローブのサイズを把握するには「拳周り」「全長」「中指長」を測定する必要があります。
「拳周り」は親指を除いた手のひらの周囲です。
メジャーが手のひらにフィットしていないと正しい拳周りを計ることができません。
10mmくらいの誤差は簡単に出てしまいますので、測定時には注意してください。
拳周りでグローブのサイズにあたりをつけます。
さらに、そのサイズで中指の長さが十分にあるかも確認しましょう。
「中指長」は中指の付け根から先まで測定します。
また、指の長さに比べて、手のひらが大きい方もいらっしゃるので「全長」も確認するとよいでしょう。
「全長」は手首の一番上にある横シワから中指の先まで測定したものを言います。
小さいかもと思ったときは、一つ大きいサイズを試してみることをおすすめします。
サイズの選び方に不安のある方や購入前に試着をしたい方はジョッパーズの「おうちで試着」を是非、お試しください。
ご自宅でお試しいただいたあとの返品やサイズ交換の送料も無料で、安心してご利用いただけます。
関連記事:乗馬用グローブの選び方
まとめ
今回は乗馬用グローブの種類や選び方についてご紹介しました。
馬の口とつながっている手綱を握る際に使用する大切な装具です。
騎乗中は拳の繊細な動きが求められることから、普通の手袋や軍手ではなく、乗馬用グローブを使用することをおすすめします。
用途や素材など、ご自分に合ったものを見つけてくださいね。
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