馬術(9)【~馬にたずさわる人全てが調教者~110】
前回お話しした考え方をベースにして、あなたとあなたが乗っているその馬両方が同時に成長して行く為には、馬に関する知識、前回の触れ合い、観察、から得たその馬の正しい情報を踏まえて調教を始めます。
馬は見ただけでは解らなかった事でも乗ってみて気付く事が沢山有ります。
ですから、古馬であってもこれぐらい出来るだろうと段階を踏まずに難易度を上げて運動を始めないようにして下さい。
あくまでもイチから、例え短時間でもまったくの新馬を調教するつもりで作業を始めて下さい。
段階を踏むことでレベルが上がった時に新たなパフォーマンスもスムーズに受け入れる事が出来るのです。
さらに、人馬共に安全に、確実に、苦しい思いをする事無くマスターする事が出来るのです。
この流れで馬と触れ合って行く為にはどの様な事が必要なのでしょうか?
・その馬にはっきりとあなたを好印象で認識してもらう。
これは誰にでも出来る事と思います。
厩舎に行ったらまず名前を呼ぶ、その馬の好きな食べ物を少しでいいので与える。
馬体の手入れをしている時に全身を触りながら、熱はないか、外傷はないか、痛い所はないか、痒い所はないか、口の中、耳など触られて嫌がる所は、どうしたら嫌がらずに触れることができるか、気が付いたそれぞれの箇所に毎日対応、治療して行く事で馬は人を信用して何時でも、何処でも安心して身をゆだねて来る様になります。
これからがその馬としっかり向き合った関係の始まりです。
令和7年11月
長谷川 雄二
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