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馬術(16)【~馬にたずさわる人全てが調教者~117】

馬が道具を使ってでもハミを受けた状態で、このハミに馬体が真っ直ぐに前に動いてくるように仕向ける事、そしてその状態を維持する事が重要です。

 

まずは、ここまでの状態を完成させる為に騎手は何が出来ていなければならないのでしょうか?

 

・前後のバランスが安定している事

 ( 騎手は地面に立っている時と同じように自身が馬にまたがっている構えで最もバランスを保つ事の出来る足の位置で騎乗しなければなりません。例え馬場馬術の姿勢であろうと、障害馬術の前傾姿勢であろうと、競馬のモンキー姿勢であろうと、騎手は自身の重心点を動きが大きかったり、速かったりすればする程、出来る限り馬の重心点に近づけて安定しなければなりません。)

 

・左右のバランスが安定している事

(馬は前後のバランスの崩れに対してはある程度我慢して対応できますが、左右のバランスに対しては僅かな崩れでも動きに大きく影響してしまいます。推進動作や扶助操作を行う際、上半身では拳を振ったり、肩を回してしまったり、下半身では両脚が左右同じ踏み下げの力を保てずバランスを崩す事となってしまいますので出来る限り左右のバランスを崩す事なく安定していなければなりません。)

 

・左右の股関節、膝関節、足首の関節の力が抜け左右均等に鐙を踏み下げられる事

(前後、左右のバランスを保つ為には下半身のこれらの関節に力みが無く柔軟でなければなりません。お尻がリラックスして下方へ下げられるように出来ると自身の全体重を鐙に掛ける事ができます。)

 

・肩と肘が身体の真横に安定して静定している事

(下半身が安定していると上半身も力が抜け正しい構えをとる事ができます。拳は馬の口と直接繋がっているので少しでも力の入った動きが有ることで馬の動きを邪魔してしまう事となります。肩、肘が腰、背中と一体になって拳の位置を変える事なく前に出現して来たハミの力を坐骨に返すようにして力の循環を作る事が出来るとそれはもうハミ受けが出来た状態です。あとは、それを如何に軽いコンタクトで維持するかです。)

 

令和8年6月

  長谷川 雄二 

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