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蹄は意外とデリケート!?気になる馬の蹄(ひづめ)のお手入れについて

2023/3/10

馬の蹄のイメージ

馬のポックリポックリ、パッカパッカパッカという足音って、独特ですよね。
あの足音の秘密は馬の足元にあります。

 

馬は牛や鹿、サイや象のように蹄がある有蹄類に分類されます。
今回はその蹄について紹介します。

 

 

馬の蹄について

蹄がある動物とない動物がいますが、この違いはなぜでしょう。

 

もともと馬の蹄は、爪だったということをご存知ですか?
速く走るために進化をしていく過程で、中指だったものが蹄になり、親指は退化し、他の指は足跡を残すのみになりました。

 

一方、猿や熊などは物をつかんだり木登りをするために指が発達したため、蹄はありません。

 

そんな馬の蹄は、「第二の心臓」といわれるほどとても大切なものです。
いくら能力があっても蹄が悪いと能力を出し切ることができないといわれています。

 

そこまで重要視されている蹄。その構造をみてみましょう。

 

 

蹄の構造

馬の蹄の表面は蹄壁(ていへき)・つま先の蹄尖(ていせん)・かかとの役割の蹄踵(ていしょう)・蹄尖と蹄踵の間にある蹄側(ていそく)の4つに分けられます。

 

特に蹄尖と蹄側は厚みがあり、硬い構造になっています。

 

内側の構造は複雑で、蹄冠の後ろにある左右二個の球状の隆起を蹄球(ていきゅう)といい、楔形の角質部分を蹄叉(ていさ)、蹄叉の中央の溝を蹄叉中溝(ていさちゅうこう)、蹄叉と蹄支との間の深い溝を蹄叉側溝(ていさそっこう)といいます。

 

そして蹄の下面で、蹄叉の両面を占めるややへこんだところが蹄底(ていてい)です。

蹄底はお椀をひっくり返したようにへこみがあります。
そのため、平らで固いところを歩くときにパカパカという音がでます。

また、へこんでいる部分は汚れが溜まりやすい部分になります。
蹄を裏返して蹄底を見てみると、蹄底と一番外側の負面(ふめん)の間に黄白色の線があります。
これが無知覚部と知覚部とを結合している白線(はくせん)です。
この部分より内側に釘を打ち込んだりすると強い痛みを伴います。

 

 

実はとてもデリケートな馬の蹄

馬の蹄のイメージ

馬の蹄は硬そうで丈夫そうにみえますが、実際はとてもデリケートです。

 

もともと蹄は爪と同じくケラチンというたんぱく質でできており、1ヶ月に1㎝ほど伸びます。

 

野生の馬は行動範囲が広いため、自然と消耗しますが、乗馬クラブなどで人に飼われている馬は定期的にメンテナンスをする必要があります。

 

また、蹄の裏側は土や汚物が溜まりやすい場所でもあります。

そのままにしておくと蹄の病気を引き起こすこともあるため、裏側もきれいにしてあげましょう。

 

 

蹄鉄、馬蹄とは?

蹄鉄は蹄を保護するために装着する保護具で、馬の蹄の形に合わせてU字型になっています。

 

その歴史は古く、4世紀のギリシア人によってもたらされ、色々な品種の馬や用途に合わせて改良されてきました。
素材も鉄・アルミニウム・ゴム・プラスチック・牛皮などさまざまです。

 

 

蹄鉄を付けるのは何のため?

馬の脚と蹄鉄のイメージ

野生の馬は蹄鉄は付けていませんが、なぜ人間に管理されている馬は装着しているのでしょう。

答えは、蹄鉄を装着していることで蹄の破損や摩耗を防止するためです。

 

野生の馬と人間が管理している馬は食べる物も生活する環境も違います。
野生の馬の蹄は徐々に硬くて頑丈になりますが、人間が管理している馬は硬くならず、傷にも弱いです。

 

そのため、乗用馬だけでなく、競走馬など人間に管理されている馬は蹄鉄をつけています。

 

 

幸運を呼ぶといわれる馬蹄モチーフ

例えば、蹄鉄は馬の蹄を「護る」ものだから、西洋では「お守り」として考えられ、魔除けに玄関に飾られるのが一般的でした。

 

また、昔イタリアでは村人が権力者の馬蹄を直したり、貸したりすることで収入を得て、お金持ちになったという言い伝えもあります。
そこから富や幸運の象徴として考えられるようになりました。

 

そして日本では、「馬は人間を踏まない」と考えられており、安全なことから交通安全のお守りとしていることもあります。

 

また、馬蹄を飾るときの向きがU字になっている場合と、U字が逆さになっている場合があります。
これはそれぞれに意味が異なり、U字のものは「幸運を受け取る」「くぼみのところに幸運が溜まる」といわれ、逆U字は「幸せがふりそそぐ」「不幸をおとす」といわれています。

 

 

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幸運の馬蹄アクセサリー レザー製馬蹄キーホルダーセット

 

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馬の蹄のお手入れ方法

これまで解説した通り、馬にとって蹄はとっても大事なんです。
そして、梅雨の時期は蹄がもろくなりやすかったり、冬場は乾燥しがちだったり・・・意外とデリケート。

 

蹄のお手入れも怠ってしまうと、蹄底(ていてい)のへこんだ部分につまった汚物や汚れが原因で蹄底が腐食し、悪臭をはなつ蹄叉腐爛(ていさふらん)や蹄にひびが入ったり割れたりする裂蹄(れってい)という病気になることがあります。

 

これらの病気を予防するためにも、裏彫りも含めて蹄を清潔にし、季節に合わせて乾燥や湿潤から蹄を守ることが大切です。

 

 

蹄のお手入れの手順・注意点

馬にとって大切な蹄。そのお手入れの手順と注意点を解説します。

 

まずレッスン後、ブラシで蹄を中心に馬の足周りの大きな汚れを落としましょう。それでも汚れが残る場合は水できれいにします。
このとき、お湯は使いません。理由は蹄が弱くなってしまうからです。

 

蹄の裏は、てっぴというお手入れ用の道具を使って裏彫りもします。

 

水で洗った後は、タオルなどでしっかり拭きます。
そのままにしておくと蹄が弱くなってしまうので、注意が必要です。

 

水分を取ったあとは、蹄油を塗ります。
ただ、この蹄油は必ず毎回塗るものではありません。
天気にも左右されるので、乗馬クラブのスタッフに確認してみることをおすすめします。

 

 

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まとめ

馬にとって蹄は「第二の心臓」といわれるほど、大切なものです。
そして、硬くて丈夫そうな蹄は、実はデリケートで弱いものです。

 

そんな蹄を護るための道具として馬蹄などがありますが、常に清潔にし、乾燥や湿潤から蹄を守ることも蹄の病気予防につながります。
仮に病気になっても早期に発見できれば、早期に治療を行うことができますよね。

 

人間が管理している馬だからこそ、しっかり蹄の管理もしてあげましょう。

 

 

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