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駈歩(かけあし)がうまくなりたい方必見!上達のコツとポイント

2023/7/11

駈歩のイメージ

乗馬で初めてぶつかる壁は、駈歩(かけあし)だとよく聞きます。

今、まさに悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

この記事では駈歩のコツやポイントについて、初心者の方にも分かりやすく解説します。
是非、参考にしてみてくださいね。

この記事で分かること

・駈歩(かけあし)とは?
・駈歩で起こりがちな問題と改善方法
・【初心者向け】駈歩のコツとポイント
・もっと上達したい方に!お家でできるエクササイズ・トレーニング

駈歩(かけあし)とは?

駈歩の読み方は「かけあし」です。

パソコンや携帯で「かけあし」と入力すると、駆け足・駆足・駈足・駈け足などと変換されますが、馬術の世界では駈歩と表記します。

駈歩は馬術の三歩様のうちでも、約20km/hにも達する最もスピードのある歩様です。

常歩や速歩と違い、左右非対称の歩様でリズムは3拍子です。
上下に大きな反撞があります。

乗馬を始めてから、軽速歩や速歩がある程度できるようになる3ヵ月後〜半年後ごろから、習い始めることが多いでしょう。

最初は多くの方が駈歩をスムーズに出せなかったのではないでしょうか。

駈歩で起こりがちな問題と改善方法

駈歩のイメージ

駈歩は、脚での合図に加えて、姿勢も整っていないと発進さえできないことがあります。

また、駈歩の出し方も馬によってかなりの個体差があります。

人間も馬も十人十色。
焦らずに、各馬の特徴をつかみながら、自分のペースで上達していきましょう。

馬は、危機が迫ったとき以外は草を食んでのんびりしている動物です。
そのため、乗り手側が馬に「走るよ」と明確な指示を送らなければ、走ろうとしません。

まずは馬にしっかりと駈歩の合図を送って、理解してもらうことが大切です。

そのうえで、駈歩の際に起こりがちな問題や改善方法について、考えていきましょう。

駈歩発進ができない

駈歩発進ができないのにはいくつか理由があります。
ここからは、主な理由と改善方法を紹介します。

馬の前進気勢が足りない

前進気勢とは、馬が前に行こうとする力や気持ちのことを言います。

よくインストラクターに「常歩を元気に歩かせて」と言われることはありませんか?
元気にテンポよく歩いている馬には前進気勢があると言えます。

前進気勢を作るには、乗り手の意思をはっきり示しましょう。

合図をしても歩度に変わりがないのなら、さらに強い合図や舌鼓(舌でチッチと音を出すこと)、ムチを使います。

合図は弱いところから始めて、少しずつ強めるようにしましょう。

馬が反応したら合図を止めて、遅くなってきたら合図をするを繰り返すと、徐々に反応が良くなり、前進気勢も出てきます。

手綱を引きすぎている

手綱を引いている時のイメージ

馬が発進しようとしているのに、手綱を引きすぎてブレーキをかけている人も多いようです。
手綱に頼ってバランスを取らないよう、鞍にしっかり座ることを意識しましょう。

手綱が緩すぎる

「溜め」がないため、発進できないケースです。

レッスンでは、速歩を常歩に落とした次の瞬間に、駈歩の号令が出ることが多いのではないでしょうか。
速歩から常歩に落ちたとき、手綱の重くなった感覚が「溜め」です。

溜めを維持して、後肢を踏ん張らせることができれば、馬は前肢を上げやすくなり、駈歩発進につなげることができます。

駈歩をしていないのに手綱を譲ってしまうと、溜めがなくなって、発進しづらくなります。
馬が駈歩を出すまで、手綱を持ったまま、ぐっと我慢しましょう。

発進時の姿勢が整っていない

駈歩の発進には乗り手と馬、両方の姿勢が大切です。

乗り手は体を起こし、馬には内方姿勢をとらせる必要があります。
人馬共に姿勢が整っていることを確認してから、発進の合図を送りましょう。

内方姿勢については「人馬ともに姿勢をチェック」でも詳しく紹介します。

駈歩が維持できない

ここからは、駈歩が維持できないときの主な理由と改善方法を紹介します。

馬の駈歩とリズムが合っておらず、背中でお尻がバウンドしてしまう

馬の背中と騎手のイメージ

乗り手がバウンドしてしまうと、馬は違和感を感じ駈歩を止めてしまいます。
腰を柔らかく使って、馬の動きについていく「随伴(ずいはん)」を意識しましょう。

駈歩は出ているのに、手綱を引っ張り、ブレーキをかけている

駈歩のスピードに慣れないうちは、無意識に手綱を引っ張ってしまうことがよくあります。

慣れるまでは、サドルホルダーを活用しましょう。

動きになれてきたら、肘を柔らかく使って、ハミとこぶしが一定の距離を保つようにします。

こぶしが上下して、馬の首の動きを邪魔している

しばらくはサドルホルダーを持って、こぶしを安定させる感覚を養います。
こぶしは動かさず、肘で調整するイメージで乗ってみましょう。

手綱が緩すぎる

できるだけ、手綱が長くならないようにしっかり持ちます。
長くなってしまった場合も、すぐに短く持ち直せるようにしましょう。

乗り手の姿勢が崩れている

姿勢が前傾してしまうと、速歩に落ちやすくなります。
発進の際と同様に体を起こした状態をキープしましょう。

推進の合図を送ることができない

力を抜いて、脚や腰を柔らかく使うように心がけましょう。

手前が逆の駈歩発進をしてしまう

馬の足元のイメージ

ここからは、手前が逆の駈歩発進をしてしまうときの主な理由と改善方法を紹介します。

内方姿勢がとれていない

内方姿勢をきちんと取って外方脚で腰をサポートしてあげれば、ほとんどの馬は正しい手前で発進をしてくれるはずです。

馬の顔が外方を向いているなど、正しい内方姿勢が取れていないため、逆手前の指示と勘違いされている可能性があります。

まずは、内方姿勢をきちんと取れているか、確認してください。

馬のクセ

きちんと内方姿勢を取っているのに、手前が逆の駈歩が出る場合は、馬のクセであることも多いです。

どちらの手前も器用にこなす馬もいれば、どちらかの手前が極端に苦手な馬もいます。

反対駈歩を出すクセのある馬に対しては、発進後もしばらく外方脚を軽く圧迫しておくと、正しい手前の駈歩を出してくれます。

【初心者向け】駈歩のコツとポイント

駈歩のイメージ

ここからは、駈歩に入る前に確認しておくべきポイントやコツを説明していきます。

人馬ともに姿勢をチェック

まずは、乗り手自身の姿勢を確認しましょう。
乗り手は手綱をしっかり持って、体を起こし、体の余分な力を抜きます。

次に馬の体勢を確認しましょう。
内方姿勢はとれていますか。

左手前の場合は左の手綱をこぶし半分〜1個分くらい引いて、左目のまつ毛が乗り手から少し見える程度に馬の顔を内側に向けます。

その状態で溜めを作れたら、駈歩の合図を送ります。

駈歩発進の合図の送り方

馬や調教の方法によっても多少の違いはありますが、基本的な駈歩の合図は

1.前進気勢を強める
2.内方姿勢をとる
3.溜めを作る
4.外方脚を少し引く
5.内方脚で圧迫する

です。

しかし、敏感な馬は外方脚を引くだけで駈歩発進をしようとします。

内方脚を圧迫する方が発進しやすい馬もいれば、外方脚の方がいい馬もいます。

基本の合図をマスターしながら、馬の個性に合わせて発進しやすいパターンを見つけましょう。
発進が難しい馬の場合は隅角に差し掛かるタイミングで、合図をするとうまくいくことも。

鞍数を重ねれば、誰でも溜めや発進の感覚がつかめるようになります。
最初は分からなくても心配いりません。どんどん練習しましょう。

また、1度でも発進できれば自然と前進気勢が出てくる馬も多いので、何とか駈歩を出せるよう、合図を工夫してみましょう。

コミュニケーションを取っていくなかで、馬のやる気を引き出すことが最大のポイントです。

駈足の維持のポイント

馬の顔のイメージ

駈歩維持のコツは、文字にすれば簡単です。

ずばり「馬の邪魔をしないこと」。

腰を柔らかく使えれば、随伴をとることができます。
それだけで駈歩の継続もかなり楽になるでしょう。

脚に力が入っていれば、内方脚で推進の合図を送ることができず、お尻もバウンドしてしまいます。

手綱がきつくなったり、緩くなったりするのも、こぶしや肘の使い方が硬いからです。
前傾するのは緊張感から体に力が入ってしまっているためです。

つまり、乗り手が力まずにリラックスして乗れば、馬の動きを邪魔することはありません。

とは言っても、最初からリラックスして騎乗するのは難しいですよね。
駈歩の練習を始めて間もないうちは、特に信頼できる馬をパートナーに練習を重ねましょう。

もっと上達したい方に!お家でできるエクササイズ・トレーニング

乗馬のためのフィットネスプログラム のイメージ

乗馬のためのフィットネスプログラム
¥4,180 税込

馬上で駈歩の大きな反撞を受けながらも、姿勢をきれいに保つためには、ある程度の体幹が必要です。

ご自宅でのすき間時間にエクササイズやトレーニングをしてみるのはいかがでしょうか。

この本で紹介されているエクササイズは、「バランス」、「下半身」、「骨盤の傾斜」、「姿勢」、「上半身」に分けて解説されています。

乗馬では体の部位をバラバラに動かす必要があります。
普段から部位別にトレーニングをしておくのもいいかもしれませんね。

関連商品:乗馬のためのフィットネスプログラム

まとめ

多くの乗り手が悩むと言われている駈歩について、解説してきました。

残念ながら、この記事を読んでも、明日から駈歩出し放題!とはいきません。

いろんな馬に騎乗して、経験を積むのが上達への一番の早道です。

人も馬も一人ひとり感覚が違います。
それを大切に焦ることなく、練習していきましょう。

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