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馬に乗って公道を走れる?馬は「軽車両扱い」って本当?

JODHPURS

2023/9/29

車が走る公道のイメージ

学校や会社に馬で通勤する…馬好きや乗馬愛好家の皆さん、外乗が好きな方は妄想したことがありませんか。

実はこれ、法律的には全く問題ありません。

この記事では、馬が道路を使用する場合のルールやその根拠について、紹介いたします。

この記事で分かること

・馬の道路交通法上の扱い
・お酒を飲んで乗馬をすると飲酒運転?
・馬の交通規則

馬に乗ってクラブや外乗ルート以外の公道を走ってもいい?

乗馬するのは、馬場か外乗用に整備されたルートである場合が多いと思います。
しかし、浜辺や山での外乗の際に公道を通った経験のある方もいらっしゃるのでは?

馬は許可なしに、公道を使うことができるのでしょうか。

馬は道路交通法では軽車両扱い

たくさんの道路標識のイメージ

実は馬は法律上、軽車両扱いです。

道路交通法第2条11項には「自転車、荷車その他人若しくは動物の力により、又は他の車両に牽けん引され、かつ、レールによらないで運転する車(そり及び牛馬を含み、小児用の車を除く。)」で、「移動用小型車、身体障害者用の車及び歩行補助車等以外のもの」とあります。

軽車両には

・自転車
・人力車
・リヤカー
・馬車
・動物

などが挙げられます。

基本的には原動機を使っていない車両のことを言いますが、電動自転車はユーザーの力を補うものとして、国で定められた基準を満たしているものは軽車両として認められています。

この道路交通法を根拠に、馬は軽車両として認識されています。

動物でも軽車両として認識されるのは、道路交通法で車両として認められるサイズに納まっている動物に限られます。

また、法律では特に記述はありませんが、常識的によく訓練されており、人間に慣れている動物である必要があるでしょう。

お酒を飲んで乗馬や公道での外乗をすると飲酒運転になる?

飲酒運転のイメージ

前述の通り馬は軽車両として扱われるため、自転車と同様に道路交通法が適用されます。

軽車両に関しては、酒気帯び運転(呼気中のアルコール濃度が基準値である0.15mg以上の場合)の罰則規定はありません。

しかし、酒酔い運転(呼気中のアルコール濃度に関係なく、アルコールの影響により車両等の正常な運転ができないおそれがある状態で運転すること)では処罰対象となり、5年以下の懲役または100万円以下の罰金が課されます。

さらに、悪質だと認められた場合は、逮捕される可能性もあります。

飲酒をしている場合は飲酒をしていない場合の約9倍も事故が起きやすくなると言われています。

馬にとっても、騎乗者にとっても、また別のドライバーたちにとっても、非常に危険です。

飲酒運転は絶対にやめましょう。
車に乗る場合も馬に乗る場合も、飲んだら乗らないを絶対に守りましょう。

他にも色々!馬の交通規則

道路で馬に乗る様子のイメージ

飲酒運転の他にも、守らなくてはならないルールがあります。

公道を馬で移動する方や外乗で公道を通行される方は、軽車両の交通ルールをご確認の上でお出かけになることをおすすめします。

馬は自転車と同じ軽車両ですので、公道で騎乗するのに免許も許可も必要ありません。

しかし、道路交通法による交通ルールを厳守する必要があります。

信号無視、携帯を使用しての騎乗、そのほか不安定な状態で騎乗することなど、一般的に自転車の運転時に禁止されていることは同じように禁止だと考えてください。

また、乗馬や外乗するとき同様に、ヘルメットやプロテクターなどの安全装備は人馬ともに忘れないようにしましょう。

馬は軽車両であるため、車道の左端を使用する必要があります。

歩道の車両走行は不可で、騎乗時は使用できません。
路側帯は、歩行者の邪魔にならなければ、騎乗時にも使用することが可能です。

自転車道は自転車専用車線ですので、基本的に使用は不可です(横切ることは可能)。

ちなみに、馬から降りて散歩させている場合は歩行者扱いとなると解釈されることが多いようです(自転車も降りて引いていれば歩行者扱い)。
ただし、法律家によっても解釈が違うことがあるようです。

外乗の際などで歩道を歩く機会がある場合は、あらかじめ、警察署に確認しておくといいかもしれませんね。

右折の際には二段階右折が必要になります。
左側に寄って、まっすぐに道路を渡った後に、右側に方向を変えて、信号が青になったら渡ってください。

自転車で右折するときを思い浮かべていただいたら分かりやすいと思います。
馬が右折する際に二段階右折をしないと、罰金を課される可能性がありますので、ご注意下さい。

馬をつないでおく場合も、道路交通法に則っていないと駐車違反になってしまう可能性があります。

また、夜間に馬が公道を走る場合は都道府県の条例で、灯火が必要か定められているようです。
馬や牛に関しては、灯火なしでもOKなところもあります。

しかし、筆者は薄暗い時間に公道を歩いている黒い馬が見えず、人が宙に浮いているように見えてぎょっとした経験があります。

そのため、個人的には夕暮れ時や夜間など視界がにぶる時間帯は公道での騎乗は控えた方がいいのではないかと考えます。

道路交通法による交通ルール以外のところで、公道を馬が走る際に問題になるのは、ボロ(馬のフン)ではないでしょうか。

馬が道路でボロをしてしまった場合は必ず掃除をしましょう。
ボロを落としたままにすると、地域の条例違反になることもあります。

まとめ

道路で馬に乗る様子のイメージ

馬が道路を使っても、問題はありません。

しかし、交通ルールを守らないと、馬にとってもドライバーにとっても迷惑で、危険なものになってしまう可能性があります。

外乗のルートに公道がある場合など、馬に乗って公道を利用する際には対策をしっかりとして、心や時間にゆとりを持って出かけましょう。

また、安全面を考えると、天候不良時、夜間や交通量の多い日などは騎乗は控えた方が無難です。

人馬ともに外乗を楽しむためにも、安全第一を肝に銘じて、手綱を握りましょう。

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