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馬術入門(36)【~馬にたずさわる人全てが調教者~94】

腰内の運動からの新たな展開。

 

例えば、右腰内から右へ90°真横への動きに移行します。

まずは、そのままの運動の流れをしっかりキープしなければなりません。

両踵をしっかり馬体につけ常歩の動きを止めないように交互に使用します。

次に、右内方姿勢を少しも崩すことなく後肢旋回に入ります。

真横へ3〜4歩動いた後一旦上体を静止して両肘を低くして止め前に壁を作ります。

まず坐骨でハミに真っ直ぐ押し出すように推進し、両拳共軽いタッチのまま両脇を閉じて内方の拳はわずかに手の平を上に向け顎を譲らせながら進行方向を示します。

脚で内方姿勢を維持するため両フクラハギを強く閉じ馬体のシナリを維持します。

内方脚は壁を作りながら常歩のリズムに合わせ内方後肢の動きを止めないように動きに合わせて踵を使用します。

外方脚も同じように常歩の動きを止めないためのリズムに合わせた踵の使用をしますが、さらに回転方向に外方後肢をしっかり踏み込ませなければならないので強く指示を出さなければなりません。

つまり外方の脚、踵の使い方がとても重要となります。

上体は、前に壁を作れていれば力を抜いて1mmたりとも動かない気持ちで不動状態を保持して下さい。

 

・肘、脇、背、腰の静止→前に壁

・坐骨→真っ直ぐの推進

・下半身の内方姿勢→側方屈撓

・両踵→外方側を強めに交互に使用

・内方拳→手の平を上に向けわずかに開く

 

騎手のバランスと不動の構えがとても重要です。

小さな動きで馬の動きのリズムを止めないように滑らかな動作を心掛けて練習して下さい。

 

令和6年7月

  長谷川 雄二

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