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馬術入門(37)【~馬にたずさわる人全てが調教者~95】

後肢旋回がスムーズにできるようになったらハーフパス(横歩)の練習に入ります。

 

まず、中央線上から17m程度先の蹄跡をめがけて斜線を作り (足で砂に線を引く、または横木を線上に数本並べる、目印を置く等して) その斜線を馬場柵と考えてその柵に沿って腰内をします。

腰内の訓練を始めた初期の扶助を思い出して同じように坐骨推進、内方姿勢での内方の壁、外方の脚の使い、内方拳で内方の顎の譲らせながら進行方向を示す。

軽い外方拳の不動と脇、肘の閉じにより角度を調整します。

初めは、馬がスムーズに姿勢を保ったまま運動に入れないでしょう。

この時一度示した内方の構えは絶対に変えないで下さい。

馬が苦しがってユガンデも、逆に外方の構えは軽い拳のまま柔軟な肘の動きで対応して下さい。

坐骨、脚の位置も絶対に変えないようにして外方脚を強めて馬が正しく反応するのを待ちます。

初めから左右が同じように柔軟にスムーズな動きは望めません。

硬い方、より馬が苦しがる苦手な側の外方に鞭を持ち、踵の使用に合わせて鞭を小さく使い外方後肢を進行方向へ踏み込ませるように手助けして下さい。

ここまでを3種の歩法でスムーズに出来るようになったら、さらにもう少し収縮を求めながら深い態勢のハーフパスを訓練します。

20m×60mの馬場として縦蹄跡のクォーターラインから近い蹄跡5m程先の地点を目指して行います。

つまり45°のハーフパスです。

外方側の肘と踵の使い方の変化だけで30°のハーフパスから45°のハーフパスに移行がスムーズに出来るように、

中央線から普通のハーフパス途中のクォーターラインから深いハーフパスも両手前共に滑らかに出来るようになると次のステップが楽にこなせるようになります。

 

良い運動になるためには多くの時間が必要ですので

常歩、速歩、駈歩と順に確実にこなせるようになってから時間を掛けて進めて下さい。

 

令和6年8月

      長谷川 雄二

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