馬術入門(40)【~馬にたずさわる人全てが調教者~98】
腰内での小さい巻乗りが出来るようになったら、更にもう1段階難易度を上げた駈歩のピルーエットに入ります。
前後のシナリを強化すべく馬の前に強く壁を作れるように力の循環の構えを強化しながら両脚、両踵を閉じるように強く馬体に押し当てた内方姿勢を取ります。
両拳は、手綱を張って連結を保つ程度の軽い握りの状態で動かすことなく内方の拳の手の平で進行方向を示します。
そのまま全身を使って推進して馬が反応してピルーエットの動きに入って来るのを待ちます。
けして自ら動きを作りに行かないようにして下さい。
初めから理想的な運動をしなければだめと考えずに、先ずは以下の事を確認しながら完成に近づけて行きましょう。
[あなた]
・真直ぐまたがっていますか
・上半身を捻っていませんか
・全身で内方姿勢が取れていますか
・拳は軽く同じ所にありますか
・拳のわずかな動きで馬に進行方向を示せていますか
・両脚、踵の動作は馬に伝わっていますか
・推進は全身で強く、真直ぐ歩毎に維持継続出来ていますか
[馬]
・首を折る事なく真直ぐハミを受けていますか
・内方の顎を譲っていますか
・後躯が外方側に逃げていませんか
・内方姿勢をしっかり維持していますか
・後躯に負重した駈歩が出来ていますか
・ゆっくりですが苦しくなくいつでも前に動けますか
以上が出来ていればきっと、素晴らしいピルーエットが出来ているはずです。
令和6年11月
長谷川 雄二
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