ピクシーと馬運車【~馬にたずさわる人全てが調教者~ピクシー追悼回④】
<ピクシー、クラブに来て初めて馬運車に乗ってお出かけ>
ピクシーが4才の時、家族4人と初めての遠足に出かけました。
行先は三木ホースランドパークです。
久しぶりの馬運車なので嫌がるかと思いましたが全く平気、むしろルンルン気分でした。
私達はお弁当を、ピクシーは途中の河原で刈った青草を持って!
初めての場所なので、興奮してかなり暴れるだろう事を覚悟して調馬索運動を始めました。
やはりすごい勢いで暴れましたが、思ったのと違う暴れ方でした。
ピーが楽しくて喜びの余りはしゃいでいるように感じたのです。
<ピクシー馬運車を嫌がる>
この頃、私の仕事の関係でピクシーも別のクラブに変わっていましたが、再び元のクラブに戻ることになりました。
ちょうどその頃、我が家は経済的に非常に厳しい状態であったため、妻と話し合い、
取り敢えずクラブには戻るけど、ピーは手放そうと話を進めていたところでした。
いつも通り、馬運車はベテランであるクラブの社長が迎えに来てくれました。
今まで馬運車を嫌がったこともないので気楽に事を進めていたのですが、何故だか全く乗ってくれません。
1時間半程、色々試し、私と社長と頭を抱えて悩み抜いた上、無理矢理 馬運車を傾斜地に移動して乗せることが出来ました。
今思うとピーは”このまま馬運車に乗ったら売られてしまう”と思い、ピーなりの抵抗をしていたように思います。
元のクラブに戻ってから、再び妻と話し合って”やっぱりピーは宝物だから二人で何とか頑張って生涯手元に置いておこう“となりました。
そして数か月後、競技会の馴致に競技場に練習に行くこととなり、
馬運車は嫌がるから予定より2時間程早く積み込みを始めた所、ピーは何の躊躇もなくスーと乗るのです。
自ら喜んで乗り込んだ始めての遠足の時の様に!
これには、私もびっくり。嬉しいやら、戸惑うやら、何だったんですかね?!
平成30年2月
長谷川 雄二
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