馬術入門(5)【~馬にたずさわる人全てが調教者~63】
前回62.馬術入門4の
姿勢と構え 1~13
騎手の動作 14~23
を印刷していつでも見れるようにしておいて下さい。
今後図形描く説明の際この番号で説明することとなります。
まず、馬場馬術でも障害馬術でも総合馬術でも決められた、あるいは自ら考案した経路を踏もうとしたら、
・どの様に誘導して、
・どの様な態勢で、
・どのくらいのスピードで、
・馬をどの様な精神状態に持っていくのか
などを事前に考えて前もって訓練しておく事が平素の練習で重要なことです。
では、最も美しく、滑らかに、馬への負担が軽く、馬の能力を最大限発揮する為には、騎手はどの様に騎乗したら良いのかを考え、騎手の要求する意志がはっきりと馬に伝わり、人馬共に自信と確信を持って一つ一つの動作をこなして行くことが出来た上で、経路を踏むことが出来れば、おそらくそれは、その人馬にとって最高のパフォーマンスと成る事と思います。
例えば馬場馬術で中央線上へ真っ直ぐに入って直行進する場合
・誘導は中央線に入るまでに騎手はしっかりと入るラインを見極め、最も滑らかに馬体が真っ直ぐな状態でそのラインに乗る事が出来るか?その為に何処から回転動作に入るか?
・態勢は後躯が活発に躍動して馬が馬銜に出ていること。その馬銜を真っ直ぐ受け止め馬が無理なく真っ直ぐに進行方向に向いて動いている状態です。
・スピードは次に要求されている運動を踏まえた上で生き生きとした活発な動きを感じさせる躍動感のある中にあってもしっかりと確実なコントロールができていることです。
・馬のテンションは、次の運動が伸長運動であったり、逆に極端な収縮運動であったりと難易度の高い運動であるならその運動に入るまでにテンションを上げて行かなければなりません。反対に常歩への移行等ではリラックス出来る準備が必要です。
以上の様な事は、障害馬術、総合馬術に於いても全く同じことが言えます。
出来ることなら事前にしっかり訓練しておくことが、本番での良いパフォーマンスを成功させることとなります。
令和3年12月
長谷川 雄二
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