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馬の数え方は「頭」と「匹」、他にも種類色々!「匹」の由来も併せてご紹介

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2023/9/8

複数頭の馬のイメージ

動物の数え方には「頭」と「匹」がありますよね。
なんとなく小さい頃から覚えて使い分けしている方が多いと思います。

その中で馬は「頭」で数えている方が多いのではないでしょうか。

「頭」と「匹」の違いはなんでしょう?
また、馬の数え方は「頭」の他にもあることをご存知でしょうか。

この記事では、そんな馬の数え方について詳しく解説します。

この記事で分かること

・馬の数え方は?
・【豆知識】一匹、二匹 の「匹」という漢字は馬が由来

馬の数え方は?

様々な種類の馬のイメージ

物の数え方には「1個、2個‥‥」「1本、2本‥‥」「1枚、2枚‥‥」など、たくさんの種類がありますよね。

生き物の数え方も象や牛などは「1頭、2頭‥‥」、ペットとして親しまれている犬や猫は「1匹、2匹‥‥」、鳥や兎は「1羽、2羽‥‥」。さまざまな数え方があります。

みなさんはどのように使い分けをしていますか。

特に混乱しやすいのは「頭」と「匹」ではないでしょうか。
何となく小さいころに教えてもらったから、という方もいると思います。

まず「頭」と「匹」の違いのポイントは大きさです。

人間を基準にして人間より大きいと「頭」、人間より小さいと「匹」になります。
そのため馬は「1頭、2頭」と数えられているのです。

馬の基本の数え方は「頭」

牛の放牧のイメージ

馬は人間より大きいので、「頭」で数えます。

馬の数え方「頭(とう)」の漢字は「あたま」とも読みますよね。
なぜ頭で数えるのでしょう。

大きな家畜を頭の数で数えるルーツは西洋の文化が関係しているようです。

西洋では牛を放牧した際に、減っていないか確認をするため、牛の頭数を数えていたそう。
つまり牛を”head”で数え、その後、”head”は牛だけでなく馬も含め大型の家畜の数え方になりました。

そして20世紀になり、西洋の動物学の論文を日本人も読むようになると、”head”の部分は「頭」と直訳され、日本でも大型の家畜は「頭」で数えられるようになりました。

またそれなら当然、他の大きな動物も「頭」で数えるべきだと考え、人間より大きな動物の数え方は「頭」で定着していったと考えられています。

昔は馬を「匹」と数えていたって本当?

ここまでのお話で、「西洋の文化が入ってくる前はどうだったの?」という疑問もあると思います。

「頭」が使われるようになったのは、明治末期からといわれています。
それまでは「匹」が使われていました。

つまり、昔から馬は人間と関わりが深く身近な動物でしたが、戦国時代や江戸時代の頃はまだ「1匹、2匹」と数えていたようです。

「源氏物語」や「今昔物語集」など古くからある物語でも、馬や他の大きな動物も「匹」が用いられています。

昔の物語は、現代と言葉が違うため読みにくいと感じますが、動物の数え方も違っていたようですね。

その他の馬の数え方

競馬に出走する馬のイメージ

実は馬の数え方は「頭」と「匹」以外にもあります。
英語で”head”もそうですよね。しかし、日本語でもまだまだあるのです。

例えば「1騎、2騎‥‥」という数え方もします。
これは人が騎乗している馬を数えるときに使います。

また「1乗、2乗‥‥」という数え方もあります。
これは戦闘に用いる兵車からきた数え方です。

兵車は4頭の馬でひいていたため、馬4頭を1乗と数えました。

「1蹄、2蹄‥‥」という数え方もご存知ですか。
「蹄」は馬の脚についているひづめのことで、4本の脚にそれぞれ蹄がついているため、4蹄で1頭数えます。

そして、競馬が好きな人には馴染みがある「1馬身、2馬身‥‥」という単位もあります。
これは馬の数え方ではなく、前の馬との距離の差を表す単位になります。
1馬身とは漢字のとおり、馬1頭分の距離を表し、約2.4mになります。

【豆知識】一匹、二匹 の「匹」という漢字は馬が由来

馬のお尻のイメージ

現代では「匹」という数え方は人間より小さな生き物を数えるときに使われていますが、この「匹」という漢字は馬がルーツにあることをご存知ですか。

明治末期より前は馬も「匹」で数えられていましたが、この「匹」という漢字は、2つの物が対になっていることを表します。

「匹」を使った言葉として、「匹敵」という言葉がありますよね。
2つのものが互角であるときに使う言葉です。また、反物2反を「1匹」ともいいます。

このように、「匹」という漢字は2つの対になっているものを表すときに使われます。

ではここで馬の対とはどこのこと?と不思議に思うでしょう。

これは馬の「おしり」から来たものなのです。

昔、馬は農耕に使ったり、荷車をひかせたりと人間の生活に欠かせない、身近な家畜でした。
そして馬を使うとき、人間は馬を馬の後ろから見てきました。

つまり一番よく目につくのが馬のおしり。
2つに割れたようなおしりを対のようにイメージし、「匹」が使われていたようです。

また馬は綱に繋いで物を「ひく」動物であることも合わせて「匹」で数えられるようになりました。

まとめ

当たり前のように「1頭、2頭‥‥」と数えている馬ですが、このような数え方は明治末期以降からです。

それまでは「1匹、2匹‥‥」。
現代では「匹」は人間より小さな動物に使うため、まるで犬や猫、虫を表すようで違和感を覚える人もいると思います。

しかし、なぜ「匹」を使ったのか、その由来を知ると納得できます。

また、馬の数え方も「頭」だけではないことも分かったかと思います。

これだけ多くの数え方があるというのは、昔から馬と人間は関わりが深く、馬は人間の生活に欠かせない動物であったということが分かります。

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