乗馬で使う馬装具を一覧でご紹介!使うシーンや使い方も解説
馬装具の代表といえば、鞍や手綱ですよね。
でも、他にもたくさんあります。
その中には「みたことあるけど、名前はなんていうんだろう?」「あの馬装具は何のために使っているの?」と疑問に思うものもあるでしょう。
そんな乗馬に必要な馬装具を一覧で紹介します。
この記事で分かること
乗馬で使う馬装具の一覧
騎乗する前に馬装をしますが、慣れるまでは装着する順番や装着の仕方で混乱してしまうこともあります。
物によっては、「それって何?これのこと?」など、その物と名前が一致していないことすらあります。
ここからはよく使われる馬装具について説明します。
馬とコミュニケーションを取るのに重要な「頭絡(とうらく)、馬銜(はみ)、手綱(たづな)」
馬とのコミュニケーションに欠かせない道具、頭絡(とうらく)・馬銜(はみ)・手綱(たづな)をご存知ですか。
手綱は有名なので知っている人も多いでしょう。
手綱は手に持ち、馬をコントロールするためのものです。
では、どのように馬とコミュニケーションをとっているのでしょう。
そこで出てくるのが頭絡と馬銜です。
頭絡には複数の革ひもがついており、馬の頭に装着することで馬の動きを制御するハーネスのような役割をします。
複数ある革ひもは額革(ひたいがわ)・項革(うなじがわ)・頬革(ほほがわ)・鼻革(はながわ)・喉革(のどがわ)などがあり、一つ一つに役割があります。
そしてその頭絡には革ひも以外に馬銜と手綱ががついています。
馬銜は馬の口に咥えさせる道具です。手綱で「停止」などの出した指示が馬銜に伝わり、馬をコントロールすることができるのです。
人間を支える役割をもつ「鞍(くら)と鐙(あぶみ)」
そして、馬に欠かせない鞍。鞍(くら)の役割は、落ちないように・お尻が痛くならないように・乗りやすくするためなどがあります。
そのため鞍には馬場鞍・障害鞍・レース鞍・ウエスタン鞍など種類があります。
そして鞍には足を入れる鐙(あぶみ)が付いています。
鐙があることで乗り心地がよくなり、安定性も向上し、手を離して馬に乗っても落馬の危険が減ったようです。
またここまでは人間目線で見てきましたが、馬目線でもみてみましょう。
馬は鞍を乗せることでその分重く感じたり、腹帯を締めることで嫌な思いをしているのではないかと心配になるかもしれませんが、それほど負担はありません。
それよりも鞍を付けることで、人間の動きによる衝撃が直にこなくなったり、人間が安定して乗れることで馬も歩きやすくなったり、走りやすくなったりするようです。
馬にとっても鞍と鐙は大切な道具なのです。
関連記事:乗馬用 鞍の装着手順を正しく覚えよう!
騒音からや虫から馬を守る「イヤーネット」
乗馬のとき、全ての馬が付けているわけではありませんが、馬の耳をカバーする帽子のような「イヤーネット」を見たこと、ありませんか。
馬は元々草食動物なので、目だけでなく耳からも周囲の異変をキャッチする必要があります。
そのため、常に耳をクルクル動かしながら周囲の音を気にしています。
しかし臆病な性格もあり、大きな音や聞き慣れない音に緊張や不安を感じてしまい、落ち着きを失くす馬もいます。
そのような馬には乗馬やレースに集中させるため、イヤーネットを装着することがあります。
またイヤーネットは騒音からだけでなく、ハエやアブなどの虫から耳を守る効果もあります。
顔を守って落ち着かせる「メンコ、フライマスク」
競馬場にいる競走馬をみるとカラフルな覆面を被っている馬が多くいます。
その覆面を「メンコ」といいます。
メンコはたいてい耳の部分までついていて、イヤーネットと同じように騒音や虫から馬を守る役割もあります。
また、メンコは前を走る馬が蹴り上げた砂や泥が顔にかかるのを防ぐ役割もあります。
そしてメンコは馬主や厩舎など運営陣をイメージしたデザインが好んで使用されるため、ファッションアイテムにもなっています。
また虫から馬を守るための「フライマスク」もあります。
メンコは目の部分は何もありませんが、フライマスクは目の部分はメッシュになっており、視界を邪魔せず、虫からしっかり守ることができます。
前方に意識を集中させる「シャドーロール」
鼻革の部分にボア状のフワフワしたものをつけている馬をみたことがありませんか。これは「シャドーロール」といいます。
これを付けることで足元の視野を遮ることができます。
「視野は広い方がいいのでは?」と思うかもしれませんが、馬は臆病で繊細な性格なため、自分の影や芝の切れ目に驚いてしまうことがあります。
そのためシャドーロールを装着することにより、意識を前に集中させることができるのです。
大切な肢をケガから守る「肢巻・プロテクター・ワンコ」
肢巻・プロテクター・ワンコなど呼び方はさまざまですが、これらの役割は馬の肢を守ることです。
馬はあの細い肢で大きな身体を支えなければなりません。
しかも繊細な肢のため少しの外傷が思わぬ症状や病気を引き起こすこともあります。
そこで、肢同士が擦れたり、ぶつかったりして怪我をしないように、プロテクターなどを装着する必要があります。
防寒や防汚、虫除けを目的とする「馬着(ばちゃく)」
馬着をご存知でしょうか。
馬の洋服のようなもので、大きな馬の体に被せて使います。
馬着は洋服と同じように防寒の役目があります。
全身毛に覆われていて、寒さに強いといわれる馬も冷えてしまうことがあるのです。
馬も冷えてしまうと、人間と同じようにお腹が痛くなったりしますので、特に雨天時や汗をかいた後など冷える心配があるときには馬着を使い、冷えを予防することも大切です。
また、馬着は虫除けや汚れ防止を目的に使うこともあります。
さまざま素材の馬着があるので、用途に合わせて用意しましょう。
まとめ
乗馬に使う馬装具を一覧で紹介しました。
馬装具の中には、鞍や手綱など乗馬に欠かせないものの他に、馬の性格・環境や状況に応じて使うものもあります。
普段使わないものでも、使うシーンを知っておくと便利なものもありますので、覚えておくことをおすすめします。
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