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騎手の基本(バランスの保持と動作)【~馬にたずさわる人全てが調教者~22】

JODHPURS

2018/6/1

バランスは騎手の基本としてとても重要なことです。
バランスを保つと言うことは、騎手がいかに楽に、安定して馬の上にいることができるかです。
これが出来ていれば馬の上で自身の身体を動かし色々な姿勢を取ったり、馬への指示を出す為の各部位左右バラバラの動きも正確にすることができます。


もちろん、馬にとっては最小限の負担で動くことができます。
また騎手が自身のバランスを保つ為の余計な動きや力を受けることがないため正確な扶助を受けとることができ、

素直に動作することで騎手に誉められ、やる気と信頼が強まり、さらに自信に満ちたしっかりとした動作となるのです。


では、バランスを保持した状態のまま出来るようにしなければならない動きを7つ紹介しましょう。


1:色々なパフォーマンスに合わせた姿勢
モンキー(競馬のジョキー)スタイルから障害姿勢(前傾姿勢、ツーポイント)、馬場姿勢(お尻を鞍にしっかり着けて上体を真っ直ぐ起こした姿勢)へと、鐙を踏まずに姿勢を変化させてみましょう。


2:上記の姿勢を取りながらそれぞれ鐙を踏まずに軽速歩の動きをしてみて下さい。
決して膝や太ももを閉じないで下さい。あくまでもふくらはぎだけで身体を支えバランスを保ったままお尻の上げ下げが出来るようにしてください。足首、膝を折り少し脚を短く縮めて行うと楽にできます。

鐙を踏まずにふくらはぎで身体を支え、バランスを保持して軽速歩。


3:両拳
手首を折らずに手のひらを上に向けたり、伏せたり、開いたり。


4:両ひじ
ひじの位置を変えずにひじを折ったり伸ばしたり。脇を締め上体と一体にし、角度を保つ、身体の後ろまで引く、戻すなど、馬の口と連結してゴムのようなひじを作りましょう。

 

5:両膝(太もも)
減却のために両膝(太もも)を引く(下へ後へ、わずかでかまいません)。

内方姿勢のために外方の膝を引く(ももごとしっかり引く、かかとだけ後ろにして引いたつもりにならないように、足の裏が平のまま引けているかチェック)。前方推進のために両膝を踏み下ろす。

減却で停止、脚を戻して不動、再び減却、後方推進で後退、次に前方推進で前に進!


6:ふくらはぎ
常に密着して自身の身体を安定させるため。もう一つ推進として、もう一つ扶助として。

 

7:両かかと
馬の反応によって強弱を調整しながら、かかとで馬体を圧迫するようにしっかり密着させた状態のまま使用します。

推進として、扶助として、同時に使用したり、片側だけ使用したり、左右交互に使用したりします。この時膝が上がらないで出来なければなりません。


上記の動作は始めからは出来ないでしょうが、この動作の組み合わせがほぼ全てのパフォーマンスを可能にする動きの基本動作です。
馬に乗ったらまずは準備運動のつもりで毎回全部の動作を3回づつ程度で良いので繰り返し行うようにしてみてください。
徐々に身体も慣れ、動作もスムーズに考えなくても正しい動きが身に付いて行くと思います。

 

 

平成30年6月
長谷川 雄二

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