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馬術入門(13)【~馬にたずさわる人全てが調教者~71】

長谷川雄二

2022/8/3

運動の始め常歩をしっかり行って馬の身体がほぐれた後、手綱を短く保持する必要がある場合は、常歩での肩内の運動を利用して無理なく徐々に収縮状態に移行する方法をお薦めします。

 

馬がまだ身体をしっかり使えていない、

騎手の扶助に対しても明確に反応できていないそんな時点で手綱を短く保持して自分の理想の構えの所に強引に拳や腕力でゴリゴリとハミを左右に滑らすように馬の顎を譲らす動作でハミを受けているかのように形を作ろうとする動作は、

馬の頸椎を折ってしまうだけで、馬のトップラインつまりウナジから尾の付け根までの繋がりを無くしてしまうことになってしまいます。

これでは馬が全身を使って前後、のバネ状態を作ることは出来ません。

 

まず、脚を使う事で馬に後肢を反応させ踏み込んだ前への動きを騎手は肘で受け止めます。

肘から前の腕や拳は力を入れずあくまで手綱と連結しているだけです。

肘に掛かった力は腰で受けながらその力が前方への推進力に変わるようにしっかり意識して坐骨を使って真上から鞍に馬の背に負荷を掛けるようにします。

 

あくまでも受けたハミは前方に行こうとする馬にとって壁となるように静止した状態で前に行こうとした力が使っている脚により後肢を踏み込ませ、

更には馬の後躯を沈める結果となるようにして初めて前後のバネ状態が完成するのです。

 

1度バネ状態で運動ができると力の循環が生まれ思ったより楽にその状態の維持継続が可能となります。

騎手は静にその構えを維持しながら、動きのリズムを保つように推進を安定させて維持するだけです。

 

令和4年8月

   長谷川 雄二

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