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馬術入門(32)【~馬にたずさわる人全てが調教者~90】

長谷川雄二

2024/3/2

60°の肩内が2.3歩スムーズに安定してできるようになるまでは無理にせずに2.3歩したら元に戻して、また小さな巻き乗りから30°の肩内から60°の肩内と何回も繰り返して行って下さい。

60°の肩内が2〜4歩程度スムーズにできたらその流れのまま90°つまり真横への行進を60°の時と同じ要領で動きを変化させる時だけしっかり指示を出し踏み込ませるようにします。

2.3歩進んだら再び前に進もうとするのを両肘でしっかり阻止し両脚を強く馬体に密着させ内方脚を強く使い前肢を軸にしながら、常歩の4節のリズムを保つように真っ直ぐに強く推進しながら前肢旋回をします。

もし4節の動きが保てないようなら脚を交互に使いながら真っ直ぐに坐骨で推進します。初めは、蹄跡の直線上から離れてもかまいません。

何日間か、何週間か掛けて線上でできるようになれば良いのです。

 

ここまでの事ができたら内方脚に対して馬は指示を受け入れて後肢が正しく反応していると言えます。

これからは、騎手はできるだけ自身の動作を小さく、力を弱くしていく為にどうして行くかに取り組んで下さい。

 

仕上げの段階に入ります。

 

例えば、蹄跡行進をしながら、中央線に入ります。

右手前で入ったなら、左方向蹄跡に斜めに向かうように進行方向を決めます。

直線距離にして17m中央線から蹄跡までの巾を10mとするとこの斜線が30°程度となります。

この斜線上で30°の肩内をします。つまり馬体を中央線と平行にして蹄跡へ移動します。

これが斜め横歩(レッグイールディング)です。

中央線を直行進から右へ左へこの肩内を斜線上へスムーズに入れるようにできるまで繰り返し行って下さい。

次に今まで描いていた斜線の中央あたり(短蹄跡のクオーターライン)で直線距離にして3〜4mの地点をめがけて斜線を取ります。

その線に対して蹄跡と平行に動くと60°となります。

 

この線を利用することでスムーズに移行できるようになります。

常歩でここまでの運動が楽にできるようなら、速歩でこの図形を使って運動してみて下さい。

 

令和6年3月

  長谷川 雄二

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